言葉のリハビリ場

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ホタルイカ三昧


ホタルイカの旬がそろそろ終わりになりそうだ。大体2-5月の間で水揚げされるものなので、まさに春が旬のイカというわけである。
私はホタルイカが大好きである。一口サイズの小さなイカを丸ごと食べたときのあの食感と、何とも言えない海の風味、肝のコク。他のものに代えがたい良さがある。
ボイルしたものを酢味噌あえにして食べるものがおそらくもっとも一般的なものかと思うが、私は沖漬けにしたものや塩辛状のものにも目がない。ボイルは旬に出回るものがほとんどだが、沖漬けや塩辛は季節を選ばないので嬉しいものだ。居酒屋の珍味欄にあるのを見かけて頼むこともあれば、普通にスーパーなどでも売られているので買ってきたりもする。それくらいには好きだ。
特に沖漬けや塩辛は酒のアテとして出されることが多いが、当然ご飯にも合う。通常のイカの塩辛のそれとは別の癖の強さがあるので決して万人向けではないが、好きな人は結構いるんじゃないだろうか。だからこそ目立ちはしないがしっかりスーパーや居酒屋の一角を陣取っていると言える。


GWに北陸に行ってきたのだが、北陸と言えばホタルイカである。富山をはじめとした日本海側で漁が盛んであるので、近隣県でもよく地物として供されているのを見かけるものだ。福井、石川、富山をうろちょろする形で旅行したのだけれど、結果的にすべての県でホタルイカを食べた。

ホタルイカを最も気軽に食べられるのは、寿司である。軍艦巻きのネタとしてよく使われているものだ。回転寿司で頼めるので、いくつかの店で食べたがどれも美味しかった。やっぱり旬なだけあって、おすすめの中に入っている場合が多かった。

ボイル(酢味噌掛け)

たぶん塩辛

沖漬け

ボイルしたものから沖漬け、塩辛、そして北陸ならではの生のホタルイカもあった。

傷みやすいので産地以外ではなかなかお目にかかれない、生

生のホタルイカは肝の部分に寄生虫がいる恐れがあるので中身が抜かれた状態で提供されるが、そのおかげもあってなかなかさっぱりとした、他の形態のホタルイカとはまた違った味わいがあっていい。より純粋にイカに近くなる感じがする。

ちょっと変わったものでは、ホタルイカの天ぷらを食べた。

今まで食べたことがなかったけれど、食べてみたら美味しかった。アツアツのホタルイカ、よく考えたらそれだけで少し新鮮な気がする。ゆでたてほやほやというのもあまりないし、アツアツで食べる揚げたてホタルイカはかなりレアである。見かけたらまた食べたいものだけれど、普通に関東とかでも食べられたりしないものだろうか。ボイルからではなくて生の状態から作らないといけないとするならば、刺身と同じで産地以外だと厳しい可能性はあるけれど、どうだろう。


まあでも、ボイルのホタルイカというのも美味しいものである。
この間スーパーでボイルのホタルイカを買ってきて、マリネ風にして食べたが最高に美味しかった。刻んだ新玉ねぎと一緒にジップロックに放り込んで、レモン汁とオリーブオイル、隠し味に白だしを入れるというそれだけのレシピなのだけれど、これがなかなか良かった。1時間くらい放っておいて馴染ませてから食べたけれど、玉ねぎはともかくホタルイカにもっと味をしみこませたかったら少々長めに置いておいた方がいいのかもしれない。それでもちゃんと美味しかった。
ホタルイカは「目」が付いているのでそれを取ってから調理したほうが良いのだけれど、家の近くのスーパーで買ったものは目がほとんど取られている状態でかなり楽だった。玉ねぎを刻んで涙が出てきた他に面倒なことはなかった。これだけのためにレモン汁を買ったけれど、価値があった。他に使う予定がないので、まだぎりぎりホタルイカが並んでいるタイミングでもう一度やりたいと思っている。しばらく休日が忙しいので間に合うかどうか……まあでも冷凍などで多少季節を外しても食べられたりしてね、今は。

 

干したホタルイカは濃厚で美味しいけれど、喉に「来る」感じがあるので沢山は食べられない