言葉のリハビリ場

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水ゼリー

水ゼリーという食べ物がある。材料は水と、あとはそれを固めるものとしてゼラチンか寒天が使われているだけなので、要するにほとんど水だ。水なので当然と言えば当然なのだけれど、綺麗に透明なゼリーができるので、見た目がとても良い。何年か前にTwitterとかで話題になっていたような記憶があるけれど、写真映えする食べ物だ。

この間、蕎麦を食べた後のデザートとして頼んで初めて口にしたけれど、思っていたよりずっと美味しかった。
とにかく見た目が綺麗だということもそうだけれど、それ以上に口に入れたときのさわやかさがすごく心地いい。日本一(と銘打たれた)の軟水を使用して作られているとのことだったので、それもあってか雑味が少ない感じがした。
暑い日のデザートとして、冷蔵庫で良く冷やして食べるのにいいと思う。

とはいえ、水を固めただけのものであるからそのままだと味はないと言っていい。
水ゼリーは無色透明無味無臭だ。冷たさとのどごしの食べ物だ。暑い日によく冷えた沢の水を飲んで美味しく感じる、あの感覚を増幅させてくれる食べ物だ。

ただまあさすがに無味の状態で食べることを強いてくるわけではない。ちゃんと味をつけて食べるのが普通のようだ。私の食べた店では基本的には黒蜜か栃蜜(栃の花の蜂蜜)をかけて食べることになっていて、私は栃蜜を選んだ。

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蜂蜜もほとんど透明に近いものなので、見た目的にはほとんどわからない。粘度があるので触れてみればわかるのだけれど、提供されたときはスプーンを持ち上げてみるまで若干不安だった。

冷たい水の塊に蜂蜜をかけて食べるというのはなかなかよく考えると不思議なことだけれど、水も蜂蜜も雑味の少ないものだったからかすごく美味しく食べられた。蜂蜜を美味しく食べる食べ方としてはかなり上の方に入ると思う。
液体の状態だと実現できない食べ方だというのも面白いポイントだ。水に蜂蜜を入れて冷やすというのはまあそれは普通に清涼飲料水で、レモンを入れればレモネードになるとかまあそれくらいのことだけれど、水がゼリー状になっていると全然別物になるんだから面白いもんだ。

本来液体のものを固めて使うというのは例えばぽん酢などでも行われている手法だ。ジュレ状になったぽん酢は流れたり浸み込んだりしていかないので、とんかつなどの食べ物に合わせやすい、ということで開発された商品だ。液体と固体では味などの感じ方が随分と違う。
水を個体にするということであれば普通は氷にするわけだけれど、固めてゼリー状にするというのは考えた人が割とすごいことだと思う。

日本酒とかで作る酒ゼリーというものも存在するけれど、レシピを見る限りゼリーに味を付けるのが主流のようだ。レモン汁と砂糖とかで味を調えて、日本酒を固めるとか。もちろんアルコール分が残っているので、未成年は食べられない。それはそれで美味しそうだな、と思うけれど、なんかすぐ酔っぱらいそうな気もする(するする食べられてしまいそうなので)。

面白いな、ゼリーの世界。
なんとなく固定観念として、ゼリーというのは果物とかを使って味を付けて固めたものだ、というイメージだったけれど、逆にゼリー側に味はないというものもあるんだな。
まあそういう意味ではかき氷みたいなもんなのかな。ベースは味のないもので、それにお好みで味を足して食べると。最初から氷の方に味があっても美味しい。練乳入りのかき氷とか、あとは最近だと苺を凍らせたものを削って食べるとかね。そういうのもあるよね。
初めから味が付いていてもついていなくても美味しい。ゼリーの世界もきっとそうなのだ。

 

そういやちょうど昨日話題になっていたので見たけれど、どうもJR東日本自動販売機でも何やらペットボトルの水ゼリーが売られているらしい。

www.acure-fun.net

 

美味しそうだな、これ。

でもあれだな、味ついてるんだな。ラムネ味だって。一回試してみたい。普通に駅に行けばあるかな?