言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

未知の料理ビリヤニ

正解のわからない料理を作るのは難しい。食べたことのない料理を作る時がそれだ。
ただまあなんとなく見当がつくという時はある。味付けを見て類似の料理に思い当たればだいたいこんな感じなのかな? という目星がつくものだ。ところがまあ、全く未知の料理となると難しいものである。
この間、衝動的に「ビリヤニ」という食べ物が食べたくなった。ビリヤニというのはインド料理のお店でたまに提供されている、「スパイス炊き込みご飯」と表記されたりする料理である。なんだそれ、と思ったがまあそういう料理なのだ。このビリヤニという食べ物だが、実は私は本物を食べたことがなかった。たまに行ってたカレーの店で数量限定品として出されていたのだが、いつ行っても売り切れていて食べれないという思いをしていて、ビリヤニという名前だけひたすら見ていても食べたことがないという生殺しのような状態が続いていたのだ。店の評判を調べると必ずビリヤニの話題が出てくるし、しかも大変美味いのだという。食べたい。どうしても食べてみたい。ということで、本物を食べるのをとりあえず断念して、じゃあ家で作ってみるか! ということにしたのである。
食べたことないなら作って食べればいいよね、と。いろいろ調べていると、「日本ビリヤニ協会」という組織があって、そこでビリヤニを家で作れるキットが売られているのを見つけた。炊飯器か鍋で作ればよいとのことだったのと、味付けの類はキットの中に入っている物で賄えるとのことだったので、これだ、と思い購入したのだ。
炊飯器だと匂いが残るとことだったので鍋で作る。順番的には非常に単純なもので、最初にスパイスカレーのようなものを作り、ご飯(バスマティライスという細長いお米)をゆでて、あとはそれを混ぜて炊く。それだけである。最初のカレーを作る工程の所を、キットでは省略できるようにレトルト状になってパックされているのがポイントだ。スパイスの類が自宅にあるわけもなく、揃えてもカレー以外ではほぼ使わないだろうということもあり、ここの材料をどうにかする手間がないというのは非常に楽である。
それでまあ、作っている途中で気が付いたのだけれど、工程は違えど本質的に似ているのは「カレーピラフ」であると思う。カレーチャーハンでもいいけれど、まあ同じだよね。ただし、ものすごくスパイスのきいたカレーがベースになっているのと、独特の香り米であるバスマティライスを使うことによって、似て非なるものだな、とも思わされる代物に出来上がった。
味はスパイスのきいたカレー味で、ご飯がパラパラでふわふわ。不思議な感覚である。でもまあまずいわけがない。だってスパイスカレーが美味いのは知っているし、ベースはご飯だし。まばらに混ざっている感じもいい。「スパイス炊き込みご飯」と称されるのも納得である。ただまあ、私が人に説明するとしたら「本格的に作ったインドカレーを使ったカレーピラフのパラパラしているやつ」と説明するかもしれない。味よりも食感の方がすごく特徴的であるから。
バスマティライスは調理してもほとんど粘り気が出ない品種である。それに、調理工程として、たっぷりのお湯でパスタのようにゆでた後に一旦ざるに上げて水を切る作業が含まれているのもポイントだと思う。だから、口に運んだ時にふわっとした不思議な食感を楽しめるのだ。

さてまあそんなわけでビリヤニという食べ物を作って食べてみたのだけれど、どうだろう、結局本物はまだ食べられていない。店で出している写真を見たりすると、ビリヤニ単品だけでなく一緒にカレーが提供されている様子が見られたりした。そうだよな、スパイスカレーをかけて食べたら美味しいと思う。普通にカレーピラフにカレーソースをちょっとかけて食べるのが美味いんだから、合わないわけがないよね。
今度は答え合わせみたいな感じで店で食べてみて、また家で作る時に工夫してみようかな。スパイスカレーのキットは別で買っているから、それを作った時に少し凍らせておいて、ビリヤニの時に解凍すればいいのかな?