言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

電気ケトル


電気ケトルというのは実に便利な家電だ。
1分くらいですぐにお湯が沸くというのは非常に便利なことだ。それも、やかんのように火を使わなくていいというのが良い。私の実家にはケトルもポットもなくて何かお湯を沸かしたくなったらやかんが出てくるような環境だったので、初めて電気ケトルを使った時は感動したものだ。面倒くさくなくていいじゃないか、と。
そういうわけで電気ケトルヘビーユーザーな私である。今もちょうどお茶を入れてからこれを書いている。

手軽にお湯が沸くので本当に毎日使っているわけだが、毎日使っても上手く行かないことがあったりする。ケトルの注ぎ口の形状が割と広めのタイプなので、お湯を注ぐときに下の方からこぼれやすいのだ。気を付けていれば後から拭けばいいだけなのでなんてことはないのだけれど、これがたまに私の足の方にまで垂れてきてものすごい熱い思いをすることがある。
コーヒーを入れる時が結構危ない。何回にも分けて注ぐからだ。注ぐたびにちょっとずつこぼれるので、そのまま誤って私の身体の方に垂れて来る確率というのは上がる。コップを奥の方に置いてれば大丈夫なのに、うっかり手前に置いて身体に近いところで注ぐとまあやらかしやすい。ぼんやりと、それこそスマホでも見ながらのんびりとコーヒーのドリッパーにお湯を注ぐ、たったそれだけの事なのに、油断していると足にぽたりと垂れた熱湯が鋭い針のような痛みをもたらしてくるわけである。
嫌らしいのが、垂れてから暑さを感じるまで2秒くらい間があることだ。靴下を染みて皮膚に到達するまでの時間である。だから、「ああ、しまった。垂れたな」とぼんやり思う時間があってから「いやこれぼーっとしている場合じゃなくて冷やさないと!」となる頃にはもう痛い。たった一滴で目が覚める。
幕末の狂歌に「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たった四杯で夜も寝られず」なんてのがあるけれど、ケトルのお湯は1杯でてきめん目が覚める。だってまあ、沸騰したお湯だからね。ごくごく狭い範囲ではあるけれど、ちょっと赤くなるくらいには火傷する。大抵被弾するのは足の甲なので、風呂場に行って冷水をかけたりして、ちょっとしたひと騒動である。
まあ別にだいたい的にお湯をかぶったりするわけではないのでそれくらいの冷やし方で済んでいるともいえるのだけれど、油断していると本当に食らうので大変である。

ちょっと高めのケトルと買うと、お湯の注ぎ口が細くなっているものがあるけれど、あれはお湯がこぼれにくいという点でも優秀なんだろうなと言うことにわりと後になってから気が付いた。そんなにコーヒーとかこだわって入れたりしないからなと当時はスルーしたけれど、今度買い替える時はそういう電気ケトルにしてもいいかもしれない。

まあでもそういううっかり事故を除けば電気ケトルと言うやつは本当に優秀である。
家だけじゃなくて、会社とかにあっても大活躍である。私は良く昼休みにケトルで味噌汁を作ったりして弁当と一緒に食べたりしていた。お茶とかスープを作って業務中に飲んだりもして、それがかなり具合が良かった。業務中に中座してお茶を入れてくるという行為は案外気分転換になるものである。何度もトイレに行ってサボるより印象が悪くないんじゃないかと勝手に思っていた。

これからの時期は暖かいものが欲しくなる季節である。特に、午前中に温かい物を飲みながら仕事をするとなんとなくはかどる感じがしていい。暖房を前回にすると電気代もかかるし、在宅勤務中の午前中は温かい飲み物を飲んで粘るということもできるわけだ。
昼ご飯を食べる時にもお茶を入れるので、その流れで午後もある程度まで行けたりする。まあ結構気軽に暖房をつけたくなる方なのでそう我慢はしないのだけれど、それでもやっぱり温かいものをすぐに飲める環境は大事だ。