言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

解体工事の音と振動

 

先日から近所で建物の解体工事を行っている。近所というか、正直間に道もないし建物的にはほとんど隣みたいな感じだ。
隣の家はそんなに古くない感じの住宅だったのだけれど、どうも最近人が住んでいる気配がなかった。郵便物が溜まっているような日が何日か続いたあと、郵便受けにシールが貼られて郵便物の受け取りを行わなくなっていた様子を見て、これはきっと空き家になったんだな、と理解した。モデルルーム


そうしたら、先日工事のお知らせの手紙が家に届いた。解体工事と、2棟分の住宅用地の整備を行うのだという。家を売ったりしたわけではなくて、土地を売ったということだろう。
そんなわけで、数日前から家の解体が始まっている。ちょうど外出タイミングと重なったの重機で家の外壁を破壊する様子をちょっとだけ見たけれど、なかなか不思議な気持ちになる。家の断面(?)みたいなものが露わになっている様子はそうそう見られるものではないと思う。古い家屋ではなくて割と新しい建物だからなおさらだ。家具なんかは当然撤去された状態ではあるけれど、普通に生活をしていたであろう極めて一般的な家屋は輪切りにするとこんな感じなんだな、というのはちょっと面白い。
博物館で再現されているような、昔の民家の等身大再現展示を思い出した。あと百年とかもっと時が経ったら、今の普通の家屋も輪切りにしたような形で展示されることになるのかもしれない。今でも昔の団地とかの展示スペースがあったりするし、結構面白いと思う。

そんなわけで毎日解体工事をする音が聞こえてくるのだけれど、音よりも気になるのは振動である。音は正直そんなに気にならない。基礎をゴリゴリ破壊する時だけはさすがにうるさかったけれど、それ以外はもっぱら振動が気になった。震度1くらいなものだと思うけれど、床に座っていると特に振動を感じた。平日はそうでもなかったけれど、今日は基礎を解体しているせいでうるさくてかつ振動が来ている。困りはしないが、気にはなる。
トラックなどでは普段あまり感じないのだけれど、家を解体する時の振動というのはどうも直接伝わってくるようだ。地面を穿つ振動というのはこんなに感じるものなんだというよくわからない知見を得た。
そのおかげで振動に慣れてしまったのだけれど、昨日は本当に地震もあった。夜中だったので気のせいかと思ったが、後から調べたら本当に地震だった。震度2くらいだったけれど、隣で家を解体しているときの揺れとだいたい同じくらいだった。地面って簡単に揺れるもんなんだな。


近所では最近、解体・新築ラッシュである。建て替えというのは少なくて、大抵1戸建てを解体してその土地を分割して新築用の土地にしているところばかりだ。隣の家も同じパターンで、1軒の土地を2軒に分割している。
びっくりしたのは、1戸建てを解体した後にその土地を6分割して家を建てているところが近所にあることだ。1から6というのはなかなかすごい。壊しているときはせいぜい4くらいだろうと思っていたのだけれど、6だというから驚いた。長方形ではなく手前が狭い台形だから、手前の3軒はだいぶ小さいような、そんな気がしてならない。でもこれがまた面白いもので、実際家が建ってくるとなかなかどうしてもとからそうであったかのように綺麗に6軒の普通の1戸建て群になっている。
土地を分割するのはよく見るが、逆のパターンは見たことがない。いくつかまとめて戸建てが更地になったあとにできるのは駐車場か集合住宅である。住宅地にデカい戸建てを構えているような家は、昔以上にだいぶ符号なのかもしれない。私も宝くじで7億くらい当たったらそういう夢を見てもいいかもしれない。