言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

唐揚げ屋がまたできた

近所に唐揚げ屋ができた。開店してから1週間たっていないくらいだと思うけれど、お昼時ではない時にも店の前には行列ができていた。なかなか盛況のようである。
唐揚げ屋が近所にできるのは初めてのことではない。というか、ここ5年くらいで3,4軒くらいはできていると思う。でも、そのうち今まで生き残っているのは1軒だけだから、つまり近所の唐揚げ屋は新規開店分を含めて2軒目ということになる。
どの店もそれなりに人が入っているのを見かけた気がしているけれど、どれもこれも2,3年でなくなってしまうということはなかなか難しい商売であるらしい。駅に近くて人通りもあるような場所にあって、それほど条件は悪くないような気はしているのだけれど大変なんだろうな。
たまたまかもしれないけれど、唯一生き残っていた唐揚げ屋というのは、結構店の敷地が(他と比べて)広めの店舗で、作ったものを大皿に乗せてカウンターで見られるようにしている形態のものだ。夜になると、袋にまとめて500円というセットを売っていたりする。唐揚げ専門店、というよりは総菜屋の形態に近いものを感じる店だ。
それに対して、なくなってしまった店はどれも間口の狭いタイプの店だった。作り置きをあまりせずに、商品を見せるために置いておくスペース等はないような店舗である。畳換算でも2畳くらいの狭小店舗に調理スペースをつめ込んであるタイプの店で、まあなんというか流行もののお店にありがちなレイアウトであった。高級食パンの店とか、タピオカの店とか、そういうやつ。食べると美味いんだけれど、いつの間にか数年たつとなくなっている、そういう店なのだ。
美味しいのに……とは言ったけれど、よく考えてみれば私自身も最初のほうは数度利用したことこそあれ、だんだん利用しなくなっていった。作り置きがないので時間がかかることと、それを待つスペースがない事がまあまあネックだった。これは注文してから先に別の買い物を済ませて戻ってくると言う方法で解決できるかに思えたが、今度は逆に店内に誰も待っている人がいないのにもかかわらず提供時間が後ろ倒しになるという事象が発生したのである。要するに、常にワンオペになってしまうような狭い店では、作り置きをしない限り注文をさばききれずパンクしてしまうということだ。この店で頼まなくてはならない縛りでもなければ、面倒くさくて他所でもいいか、となってしまうので私もあまり利用しなくなっていったのだと思う。常にワンオペで3種類くらいの唐揚げを作ったり、時には弁当を用意したり……と言うのはどう考えてもキャパオーバーだったんだろうな。
需要に対して供給が追いつかないと満足度が下がるという、経営シミュレーションでありがちなやらかしだよね、よく考えたら。割と「需要がないのに豪華な施設がある」みたいなことがやり玉に上げられがちだけれど、「需要があるのに設備が追いついていない」ってのも考えもんなんだよね、ということだ。唐揚げ屋に対する需要はあるのに。

後まあ、これはめちゃくちゃ個人的な話だけれど、買ってからどうせ7,8分かけて家に持って帰ることになるので、必ずしも揚げたてアツアツじゃなくても関係なかった、ということもあったんだよね。

新しくできた唐揚げ屋はこれまでの店と比べると多少間口が広い……ような気がする。ただ間口は誤差の範囲内だけれど、奥行きがかなりあって調理スペースに何人か居るのが見受けられたので、これは結構いいかもしれない、という予感がある。チェーン店の用で、事前予約もできる仕組みが整っている。とりあえず今度買ってみたいな、と思っているけれど、結構楽しみだな。

そういえば、この間学生時代よく買っていた唐揚げ弁当の店の前を通ったら、店どころか建物ごと無くなっていてびっくりした。結構好きだったんだけどな。鳥の専門店の横にくっついていたお店で、いろいろ共通だったから結構良かったんだよな。唐揚げって言うか竜田揚げがめちゃくちゃ好きだったな、あれ。
ああいうずっと通うような店が家の近くにできてほしいもんだけど……たぶん、そういう店のあるところに引っ越すほうが早いだろうね。
もっとも、あんまり便利すぎると今度はそればっかり食べるようになって、体に悪いかもね。