言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

もう恵方巻の宣伝をしている


正月はもう過ぎ去ったとはいえ、(元日以外は)まだ先週の事である。今年は元日が土曜日だったということもあるが「先週の日曜」が1月2日だと聞くとまだまだ年始も年始だ、という気分がする。
気持ちの上ではそんなものだけれど、元日を過ぎるとコンビニはもう恵方巻のポスターやのぼりが掲げられていた。恵方巻と言えば節分の行事である。まだずっと先の事のように思えるけれど、今年の節分は2月3日なのでよく考えるともう1か月を切っているのだ。

ちなみに昨年の節分は2月2日だった。日付が異なるのは節分が基本的に「立春の前日」と決まっているからであり、立春の日付がうるう年等の関係で微妙に毎年変わることがあるというのが理由である。昨年は実に124年ぶりに2月2日が節分となったということであるけれど、これからはしばらく(4年ごと)に2月2日が節分となるようだ。まだ2月3日になることのほうが多いけれど、最終的に2058年からは2月2日と2月3日の割合が並び、2091年からは2日のほうが多くなる。よくわからないけれどそういう事らしい。

まあ細かい日付はいいとして、もう1月も経たぬうちに節分だ、ということのほうが重要だ。
というのも私は恵方巻というより太巻きが大好きなので、この季節いろいろな太巻きが売りに出させることが嬉しくて仕方がないのである。そもそもなんだろう、普段の太巻きの売りに出されるラインナップというのがまず少なすぎるのだ。
卵焼きとかんぴょうと椎茸と桜でんぶで作られた至って標準的な太巻きは年間を通してよく見るので私もよく買うのだけれど、それ以外で見るものと言えばサラダ巻きくらいのものである。恵方巻の季節が近づくと「お試し用」などと称して今まで見たことのなかったような組み合わせの太巻きが急に並び始めるわけだけれど、期間限定でもいいからそれを年間でいい感じに振り分けて出してほしいものだ。だって一度に食べられる量なんて決まっているし、標準的な太巻き以外は値段が高すぎてそう多くは買うことができないからだ。
でもなんだろう、年間通して売られないというのはつまり、そこまで需要がないということなんだろうか。けっこう食べやすくて好きなんだけどな、太巻き

ちょっと前までは、恵方巻の過剰生産問題というのがあったのを覚えている。コンビニでの予約ノルマが厳しく、とにかく予約を入れるために店の従業員に大量に買わせる形で仕入れたりするようなことがだいぶ問題になった。おでんなんかも似たような自爆営業的な手法はあった気がするけれど、恵方巻は節分という特定の1日だけに集中して売られるという特性上、一気に大量の恵方巻を押し付けられてもただただそのまま廃棄されるだけということになりやすかったのだろう。
余りに話が大きくなりすぎたのと、それから食品ロスを減らそうという取り組みのおかげか最近ではあんまり恵方巻のノルマがどうこうという話を聞かなくなっているけれど、実際どうなんだろうな。ああいう販売ノルマって大抵前年よりも上回ることを求められるわけだし、大変なのは大変そうだ。ちょっと話は違うけれど、先日賞味期限切れと知りながらおでんを販売したという話もあるし、厳しいものは厳しいんだろうな。
美味しいし好きだけれどやっぱり需要に見合った量、というのはあるんだろうな。私はたくさん売っていたら嬉しいけれどそれでたくさん廃棄になってもそれは良いことではないから……やっぱり、年間を通して売るのは難しいんだろう。

しかしまあ最近、面白いことに冬以外でも恵方巻と銘打って売られているのをちらほらと見るようになっている。というのも、節分というのは各季節の始まりの日の前日のことを差すわけなので、厳密に言えば立春の前日だけが節分というわけではないのだ。立夏立秋立冬の前日も節分ということになる。そこに着目して違う季節でもちょっとずつ販売されるようになってきているということらしい。
これはなかなか嬉しいものだ。ちょっとでも売れるようになったら、もっと太巻きの販売数も増えるだろうか。安価にたくさん売られるようになるだろうか。だとするといいな。本当に。