言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

相撲を見にいったことはないけれど食事には強めに興味がある

 

相撲観戦。興味はあるが、チケットの買い方もわからないし、そこまで強い興味があるわけではない……というところである。
経験としていつか行ってみたいな、という思いはあるが、それが実際に国技館に足を踏み入れるまでには至っていない。
相撲そのものは、千秋楽が終わった翌日に番付表(紙に書いてあるかっこいいものではなく、新聞社とかがネットで一覧表として発表しているやつ)を眺めて、「へー今こんな感じの序列なんだ」とかなんとか結果だけ見ているのはそれなりに好きだが、毎日の取り組みの結果を追いかけるとかまでではない。スポーツコーナーで野球とかと一緒に流れてくるからなんとなく雰囲気で知っているだけで、ライト層以下の存在であると言っても過言ではない。
まあでも、力士関連の食事ってのは結構興味があって、わざわざKindleで力士の食事を特集した解説本を買って読んでいるくらいである。『相撲めし』という2018年の本だけれど、漫画と写真と解説の構成になっていてかなり面白い。特に当時の白鵬の食事風景とかが写真に乗っていて、一皿ごとのボリュームは案外普通だけれど、品数がずいぶん多いんだな、とか、サプリを随分摂っているんだなとかそういうことがわかって結構面白い。まあもっとも、作っている人たちも力士だからかみんな大抵まわし一つだけ身に着けて料理をしていて、それはちょっと抵抗のある光景だとも思ってしまった。……上半身どころか下半身もほとんど裸な状態での揚げ物とか、怖くないんだろうか?
部屋で食べる料理以外にはやはり外食の話題も載っている。量をめちゃくちゃ食べるというエピソードよりも、味のエピソードのほうが強いのも面白いポイントだ。まあ結構食事量を制限している力士は多いらしく、食べる量というのはかなり個人差があるらしい。……まあそれでも写真とかが出てくるとどう見ても一般人が食べる量ではないのだけれど。

外食はともかく、そういった力士たちが部屋で食べるようなもの、というのは一般的にはなかなか食べることが難しいものが多い。少なくとも私の場合は私自身がは力士ではないし、タニマチと呼ばれるような力士の支援者でもないからだ。一般の多くの人がそうだろう。
だからこそ「元力士のちゃんこ屋」というように、実際に部屋で作っていたような人のお店に行くというのが手っ取り早い。
昔、岩手県北上市北上駅前の駅ビルで、ちゃんこ屋に入ったことがあった。適当に入った店だけれど、よくよく店の中の説明書きとかを読んでみると元力士のお店だというではないか。1人前のちゃんこ鍋でも特に問題なく作ってもらえた。……まあただ底は元力士の店だからか、ボリュームはすごかった。本当に1人前だろうか、という量を食べきった後でまだ何も言っていないのに「それじゃ足りないよね、シメはうどんでいい?」と聞かれた時にはもう笑ってしまった。私は別に力士体型ではないし当時はそこそこ痩せていたのに、すごい勢いだ。

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2015年当時の写真。うどん投入後



残念ながらその店はもう閉店してしまったのだけれど、インパクトがかなり強くて今でもよく覚えている。
鍋の形はしていなかったが、東京駅の八重洲地下街を出た先の路地にもちゃんこを食べられるお店があった。あったけれど、その店も再開発によって今は囲いの内側に入ってしまっている。おそらく閉店してしまっただろう。これもまた残念だ。東京建物の本社ビルの真裏にあっていつ行ってもなんとなく薄暗い立地だったが、それが逆に隠れ家感があって好きだった。この店もまた量がバグっていて、ランチセットは1人前のお刺身定食に汁物代わりにでかいお椀のちゃんこ鍋がついてくるという満腹セットだった。私は鍋物大好き和食大好き人間なので勢いで食べきったが、私より普段大食いの先輩を連れて行ったら食べ切るのにちょっと苦戦していた。

どちらの店ももうないというのが残念であるからには、新しいお店を探さねばならない。ちゃんこのお店に連れて行ってくれないかな、誰か。

まあちゃんこに限らず、相撲グルメというのは存在する。
例えば国技館名物と言えば焼鳥……だそうだ。だそうだ、というのは私が実際に国技館に足を踏み入れたことがないからというだけのことだが、とはいえ国技館の地下に焼鳥工場があるという話はかなり有名である。私も知っていた。
もともと都市伝説か何かだろうと思っていたが、実際工場がちゃんと存在するらしい。しかも50人近い人数が一斉に働いているというから、かなりの規模である。
かつては国技館の中でしか購入できなかったようなのだけれど、つい先日東京駅に寄った時に(買う予定もないのに)駅弁コーナーを冷やかしに行ったらその焼鳥が売られているのを見つけてしまった。5本入りで650円と安くはないが、物は試しと買ってみた。ちょうど『荒野のグルメ』の1巻が無料で解放されていたで読んだばかりだったのだけれど、その中でもこの焼鳥が出てきてちょっと気になっていた。

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冷めたままでも美味しい、という言説を信じてそのまま食べたがちゃんと美味しかった。6度も重ね漬けしているというタレの味が染み込んでいて美味しかった。
「焼鳥」という感じより、タレで煮込んだ鳥肉の串刺しという感じかもしれない。まあそんなことを行ったら関係者に怒られそうだが、ともかく味が良く染み込んでいて美味しかったのだ。
味もそうだけれど、冷めても固くないというのもまたすごいものである。また見かけたら買おうと思った。
家で食べるのもいいけれど、こいつを片手に国技館に足を運ぶというのもいいものなんだろうな、とも思う。相撲を見に行くというのもアリだな、とちょっと思った。

……まあもっとも、現状どう考えても「花より団子」なわけで、多少相撲を勉強してからのほうがいいかもしれない。