言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

味覚の話

ご飯を食べているときに、「あれなんかこれ、美味しくないな」と思うことがあったとする。
単純に不味い場合。まあこれは特に問題ない。テンションが下がるだけだ。口に合わないとか、あんまり好きじゃないとかそういう場合も同じ。「なんで食べちゃったんだろう」とか「そういやこういうの好きじゃないわ」みたいな感じでこれまたテンションが下がるだけだ。好きじゃないけれど栄養あるし……みたいに割り切るとかまあ、テンションが下がった後については別にどうでもいいことだ。
問題なのは、自分の感じ方のせいである場合である。味の感じ方がおかしくなってしまっているというのは、いろいろ疑わなくてはならないことが多くなってしまうからだ。
塩気を感じにくくなっている状態は面倒くさい。単純に、直近での塩分が摂りすぎである場合があるからだ。昼に濃い味のラーメンを食べて、前日の夜とかにも塩気の強いものを食べたなとか、ポテチをつまんだじゃないかとか、そういうことがあると、塩味の感じ方というのはちょっと薄れてしまうものである。感じにくくなるのは基本塩味なので、つまりほかの甘いものとかは普通に感じる状態だ。
そういう場合は自分の食生活を反省して、味の感じ方が回復するのを待つほかない。己の不摂生を恥じるだけのことだ。
「味が足りないな」と思って足しまくるとさらに感じにくくなるのでそれだけはしないようにすればそのうち治る。

塩気以外も感じにくくなっている場合は、いろいろ考えることが多くなる。特に、このご時世、味覚障害というとコロナの症状の一つともとらえられてしまうので、慎重に原因を探るほかない。
直前に口の中に味が残るようなものを食べた、とかそういう場合。フリスクとかミンティアとかの直後に味が感じにくくなっているだけならまあたぶん大丈夫。甘いものとかを食べて味を感じるのなら上記のように塩分摂取量が多いだけ。甘いものの後に甘酸っぱいものを食べたら甘さを感じないというのもまあ普通のこと。そういう普通のことを除外した上で、「これは体調不良に由来するものでは……?」となったら初めて、熱でも出てきたか、何か罹ったかということを考えるべきなのだと思う。
実際インフルエンザになったときとかは、ご飯が全然美味しく感じられなかったし、体調によって味の感じ方は随分と変化がある。

なにで、すぐにこれはコロナか? と疑うのは早計なのだけれど、まあ、味が変に感じた時点で、最初になんとなくコロナの3文字が浮かんできてしまうのが面倒なところなんだよな。可能性が決して0ではないところがまたなんとも言えない。無菌室で過ごしているわけでも、隔離されているわけでもなく、普通に買い物とかで出かけるわけで。
まあだから、たぶん違うとは思うけれど万が一……と頭の片隅に入れておくことになるんだけれど、これが常にちらついてきて精神衛生上とてもよくないんだよな。
なんか美味しくないなと思うたびに、においはちゃんと感じるかとか他のものの味の感じ方はどうだとか、ちょっと過剰に確認してしまうのだ。家の中だと確認するものは簡単に見つかる(匂いがはっきりするものとか味がはっきりしているものとか)からいいけれど、外食中だとなかなか難しい。その店の物が単純にめちゃくちゃ薄味だって可能性もあるわけだし。
普段ならそこまで気にも留めなかっただろうに、このご時世なかなかちょっと過剰に反応してしまいがちで、まあなんか気にしない方がいいんだろうな、とは思うのだけれどなかなかそうもいかず余計な心配が増えていくんだよな。
1,2日経ってそういや大丈夫だったな、ということになるのだけれど、もうなんというか結果でしかわからないんだよな、結局さ。