言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

柏餅と行列

端午の節句なので柏餅を食べた。普段和菓子屋に行列ができている姿はあまり見ないけれど、今日ばっかりはどこも大行列だった。
去年とかはこんなに混んでいたっけかな? と思ったりもしたけれど、去年は今年よりもずっとなんというか「家にいなくてはならない」みたいな感じが強かったGWだったので、「意外と買い物とかでは人がいるんだな」みたいな感想だったような記憶がある。

このところは本当に、人の集まっているところとそうでないところの差が激しいもんだね。出かける頻度が少なくなっているからだと思うけれど、みんな「ここぞ」というところに絞って出かけているんだろうかね。どんなに早く出かけて行っても大行列になっている店があったり、かと思えばガラガラで心配になるような店があったり。かなり極端だけれど、なんというか「どこでもいいから入ろう」というのをあまりしなくなってきているのかもしれないね、世の中的に。帰省とか旅行とかをしていない人たちが普通に買い物に来ているとかそういうことなんだろう。だから、子供とかが食べやすいファストフードのテイクアウトの列とか、あとは回転ずしのお店だとかはめちゃくちゃ混んでいる印象がある。もともと休日は空いていないけれど、これがより一層強くなっているんじゃないだろうか。
柏餅のような季節もの、行事ものに対しても同じような感じなんだろう。普段は帰省先とかで食べているんだろうけれど、今年なんかは家にみんないるので買いに出かけていたりする……という感じだろうか。

店の中に入れる人数が絞られているというのもあるけれど、それにしてもどこの和菓子屋も結構な行列だった。店側も多少想定外なところはあったようで、いつもならば中身の味によって葉っぱの色を使い分けている店が、今日は全部バラバラになっていたりした。もうそういうことに構っていられないくらい忙しかったり、量が多かったりするのだろう。繁忙日だというのはもともとそうだろうけれど、想定をきっちり上回ってしまっているのかもしれない。今年はみんな家で柏餅を食べたんだ、きっと。

柏餅に限らず、餅の類はやっぱり出来立てが柔らかくて美味しいね。和菓子屋で買うとその日に作っているからだろうけれど、出来立てで美味しい。スーパーとかで並んでいても手に取らないけれど、和菓子屋の店頭で売られているやつは買いたくなるのって、出来立てかどうかというところだよな。すごい高いものでもないし、せっかくなら和菓子屋のやつがいいよね。
あとまあ餡の味とかかな。どうせなら美味しいものが食べたい。この「どうせなら」がみんな積み重なった結果、行列が生まれるんだろうな。どうせならいいものを、という感じ。私もこのところは特に「どうせなら」とちょっと高いものを選びがちなところはあるね。機会の絶対量が減ると、今度は質を求めるようになるもんだ。外食とかでも本当にそうだな。毎日昼適当に食事していた頃に比べれば、今のほうがずっと単価も質も高いんじゃないかな。エンゲル係数は上がりっぱなしだよ。

柏餅にしろ、桜餅にしろ、こういう季節ものはその日に食べられるとちょっと安心するね。そして時間の流れの速さと言うか、そういうものを自覚させられるもんだね。前に食べた時と言うのがちょうど一年前になるわけだから、あああれからもう一年経ったんだな、とかそういうことがはっきりとわかってしまうからね。