言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

急にライブ参戦が決まって行ってきた


世の中急に予定が決まることは多々あるけれど、ライブ参戦が急に決まったのはそこそこレアな経験だった。
昨今のご時世的には、そもそも現地参戦できるライブイベントの存在というものがそもそも珍しい。多くが無観客ライブであり、同時刻に配信が観られるというタイプのものである。
まあ配信ライブならではのトラブルというのはある。自宅で見る場合は自宅のインターネット回線の性能にどうしても依存してしまうからだ。回線が悪いと画質が悪いどころかところどころ途切れたり、読み込み速度によっては長めの遅延が発生したりしてしまう。例えば年越しカウントダウンライブなどでは画面の向こうではまだカウントダウン中だけれど現実世界ではもう新年を迎えている、というような事態に陥ったりする。実際遭遇して笑ってしまった。画面の向こうは去年だけれど自分はもう年越し済。あるとは思っていたけれど本当に起こるとは、という感じだった。
これは現地では起こらないことだし、ライブビューイングならば起こっても気が付かない。自宅という環境で見ているからこそ起こる事故だと思う。まあライブに限らず、そういうことに翻弄されてきた1年間ではあったよね、去年から今年にかけてずっと。
しかしまあ家等で見られるというのは手軽なのでこれからもぜひライブ配信アーカイブ配信などは続けて欲しいものだ。現地ライブが復活しても、それからライブビューイングが復活しても。家に限らず、カラオケとかに持ち込んで観賞する人もいるらしい。あるいは、旅行先のホテルとかでも(よく考えたらこれはやったことがある)。手段が増えるってのは本当に良いことだ。

しかしまあ昨年の今頃から今年にかけては、ライブというのは無観客化と延期、それから中止の連続だった。申し込んで、当落を見て。そして延期連絡や中止連絡。無観客化は見られるだけ全然良いけれど、中止はなかなか複雑な気持ちになる。見に行く自分たちもそうだけれど、出演する人たちもまたいろいろな葛藤だったり苦労だったり、そういったことが垣間見られるだけになかなか辛い。だからまあ、中止になることにないして文句は言わないし、言えはしなかった。たくさん中止になって払い戻されるチケット代を眺める虚無感は忘れられないが、そもそも開催できないという気持ちもまた途方もないものだと思う。
開催できればそれでいいし、現地に客が入れるならそれもいい。減点方式じゃなくて加点方式でありたいよね、できるだけさ。もちろん、自分の中に残念な気持ちや、見に行けないことのもどかしさはあるし、どこにぶつけたらいいのかわからない気持ちもあるわけだけれど、まあもうなんだろう、そういう気持ちと付き合っていかなきゃならないんだろうね、これからも。

それでまあ話を戻すけれど、先日もライブがあったのだ。そもそも先行申し込みでは落選していたので今回も配信で見ようかな、と思っていたのだけれど、最終の追加申し込みをするという話を見つけて応募したら奇跡的に当選していたのだ。ライブ開催3日前の事である。直前も直前だ。2枚連番チケットがあるから来ないか、と直前に誘われるケースはまあないことはなかったけれど、今回のようにギリギリでチケット当選というのは初めての経験だった。滑り込みでライブに行くことができたのである。
この1年間でライブ入場への本人確認が厳しくなって、事前に顔写真登録等が必要になっていた。昨年の秋(今思えば奇跡的に開催できた有観客ライブ)もライブの前の週とかに顔写真を登録した記憶がある。ところが今回は当選発表が直前すぎてそういった案内はなかった。
現地に行くと、会場の壁とかに「入場時は顔写真付きの画面を見せて入るように」という旨の張り紙があちこちにあった。でもまあこちとらそんな案内は来ていないわけである。ちょっと怖くなって当選ページとか、あとは入場用の電子チケット周りを確認したけれど、顔写真登録用URLは存在しない。顔写真とかの不備がある人は不備アリの場合の窓口へ通されるとかそんな案内すらあり、どうしたもんかと思って係の人に聞いてしまった。
まあ結果的には、直前当選の人は顔写真登録は不要とのことだった。検温と消毒、電子チケット上での本人確認だけで大丈夫だったので、一安心である。直前の物販でこれまた本人確認不備で購入できずに帰らされている人を見ていたので、余計にビビってしまったが杞憂に終わってよかった。最後に開放した最上階のシートの人は同じような感じだったようなので、例外ケースとして処理してくれていたんだろうな。
無事にライブ参加ができてよかった。

これは完全に余談なんだけれど、ライブが始まって2曲目に差し掛かった時に、急に地震が来るという事件があった。ところがまあライブ会場というのは往々にして揺れやすいものであるという印象があるのだろう。震度は3はあったのだけれど、気が付いている人はあまりいなかった。どよめきもなく、結局その曲はやり切った。
え、でも揺れてるよな、と思って思わずきょろきょろすると、通路を挟んだ向かい側の人と目が合った。
「揺れましたよね?」と言われた気がした(曲が流れていたしマスクをしているから想像だけれど)ので、やっぱりそうですよね? という感じで首を縦に振って応えた。ライブ後に合流した友人も気づかなかったと言っていたから、会場全体の体感としてはそんなもんだったのかもしれない。
むしろ、地震があった旨のアナウンスが流れてライブが中断になったところで、5000人近くいた会場の人が誰も何も発さずにしん……と静まり返っていたのが不気味で怖かった。誰も何も言わずに、ただただざわめきもなく押し黙っている光景は異様であった。別のライブ演出では小さく笑いが起きたりしていたので、あれはいったい何だったんだろうな。地震です、宮城で震度6です(実際は5強)とアナウンスがあったら「マジかよ」的な反応がありそうなもんだけれどな……。いいんだけど。感染対策としてはそれでいいんだけどさ。