言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

温泉卵を温泉で作った話


この間、温泉(熱いやつ・触れないくらいの)に卵を10分くらい入れておくと温泉卵ができますよ、という体験をやった。絵面としてはかなり地味だけれど、結構やってみると面白い。
温泉卵という存在はかなりメジャーではあるけれど、源泉の温度がある程度高くないとできないからかあまり体験できる場所は多くない印象だ。人間が入れるくらいのお湯で作ると普通に失敗するらしいけれど、まあ考えてみれば確かにゆで卵ですら沸騰したお湯に10分入れてようやくしっかり火が通って固まるわけだからそういうことなんだろう。
作った温泉卵は、その場で殻を割って食べられる形式だった。味付けは塩。ゆで卵には当たり前のように塩をつけるけれど、そういえば温泉卵には塩ってあんまり付けたことないかもしれない、とその時思った。

温泉卵の味付けと言ったら、結構しょうゆベースじゃないだろうか。一番よく見るのは出汁醤油に系統だろうか。濃さはかなりいろいろあって、本当に醤油みたいなものは少数派で、それ以外はどちらかというとスープに近いような、琥珀色の出汁スープみたいな、そんな感じのやつ。見た目で味がよくわからないので、いつも「これは味を足して食べるやつなんだろうか、それともすでにしっかり味が付いているものなんだろうか」と考えてしまう。
食べる前に確認、と言っても案外難しく、器を口につけるとしたらもうそれは食べる時だし、箸でちょっと触って味を確認、とかくらいだろうか、やるとすれば。まあ別にご飯と合わせて食べるわけじゃないから、味が濃いとか薄いとかはあんまり関係ないと言えば関係ないのでいつも適当に食べるけどね。

閑話休題

温泉卵を湯から引き揚げた。

 

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出来立ての温泉卵はそりゃあもう鬼のように熱く、素手で持っていられないくらいだった。よく考えてみれば、ゆで卵の殻をむくときは、水につけて冷ましながらするわけで、そりゃあ温泉卵を湯から引き揚げて素手で触ったらやけどしそうになるくらい熱いわけだ。当たり前か。当たり前だけど、「温泉」という響きがそれを忘れさせる。
お皿や器のない場所だったので、殻を持ったまま食べなくてはならないという条件も相まって、5分くらいそのまま引き上げたざるに置いたままにして、空冷を待った。早めに湯から引き揚げていたので余熱で固まりすぎる心配はなかったが、反面、これは本当に触れるくらいまでの温度になるのか、という不安はあった。
が、まあさすがに10分くらい放っておいたら手で持てるくらいになったので、殻を割って食べてみた。中身はやっぱり熱い。熱いのだけれど、ちゃんと温泉卵になっていて美味しかった。

ただ、塩の袋を開けておくのを忘れたので、左手に卵をもってしまったらもう袋を開ける術がなかったので塩はかけられなかった。卵を割る前に気が付けばよかったのだけれど、割ってしまってからはどこにも置けなかったのでもう仕様がなかった。それでも十分美味しかったのでよかったけれど、まあ塩があってもどう考えても美味しいよね、ゆで卵や目玉焼きとおんなじだ。

あとから売店に行ったら、同じように温泉でゆでましたよ、という温泉卵が販売されていたけれど、たぶんここで言えばお皿とかを提供してくれたようでもあった。そうだよな、器、欲しいよな、温泉卵を割り入れるやつ。
まあ楽しかったからいいんだけどね。美味しかったし。