言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

月明かりが眠りの邪魔をして

カーテン。
左右から引いてくるタイプ。
中央は磁石が付いていて、カーテンを引いて最後に中央の磁石がくっつくことで固定される。

……その磁石がずいぶん前から壊れていて、カーテンを閉めても密閉されることが無い。
なのでカーテンは常に中央のあたりに数センチの隙間ができている。
それで困ることと言えば真夏の朝の強い日差しである。窓は東の方を向いているので、朝、部屋に太陽光が入り込んでくる。角度が悪いとそのカーテンとカーテンの間に出来る隙間から、狙いすましたように私の寝ている顔の所に朝日が直撃したりする。夏の朝にはそういうトラップがあるのだ。まだ寝ていたいような早朝にやられると腹が立つのだけれど、それならカーテンレールの方を早く直せよと言う話である。面倒くさいので真夏は自分の身体の方をずらしたりして何とかしている。180度回転して逆側で寝たりすればいいのかもしれないけれど、コンセントの位置とかを考えるとなんとなく今の寝る方向を変えたくなくて、結局そのままになっている。
今まで被害を被るとすれば朝ばかりだったのだけれど、この間は夜にも被害を被った。月明りである。立っているときは全く気付かないのだけれど、寝転がると丁度正面に月があって、それが顔の方に直撃するような構図になっていたのである。眠ければ寝られるだろうと思ったけれど、思ったよりも月明りがまぶしくて、目を閉じていてもわかるくらいであった。目が悪いので、裸眼で視認するとまるで満月かのように思えたのだが、眼鏡をかけて確認すると半分にも満たない欠けた月であった。月明りもこうやって直撃するとまぶしいんだな、ほんと。
月もそうだけれど、雷が光るのは心臓に悪い。雷は空全体が光るので、カーテンに隙間があると部屋の中でも稲光をなんとなく感じられるわけなのだけれど、電気を消して部屋が暗くなるとより一層ピカピカと部屋ごと明かりが差し込んでくる様子を強制的に見せられるのだ。音が伴えばなおさらである。心安らかに力を抜いて寝ようとしているところを、雷の光と音でうとうとしている状態から一気に硬直させられるのは不快と言うほかない。普通に怖いし。
冬ならいい。真冬は掛布団を顔の近くまでかぶって寝るから、視界がどうこうということはかなり少なくなる。暑くなってきて掛布団をガッツリかけるようなことが無くなると、顔のあたりが無防備になってこんなことになるのである。

眠かったら顔に光が当たっていても寝られる、というのは半分本当なのだけれど、半分はそうではない。あまりないけれど、朝日が昇るような時間に家に帰ってきて、そこから昼くらいまで寝ようかな、と思っていても、さんさんと光の差し込む部屋は非常に眠りにくい。どう考えても眠いのに、である。なので、そういう時は顔にタオルを巻いて簡易アイマスクのようにしてしまう。ライトが点灯しっぱなしの夜行列車なんかでたまに使っていた技だ。多少の寝にくさはあれど、眠れない原因がまぶしさの実であればとりあえずそれで解決できなくもない。なので、月明りや雷の時も同じような塩梅で、タオルを巻いて寝るようにした。タオルを載せるだけでもまあいいのだけれど、できれば軽く結んだ方がいいかな、と思っている。結び目は当然前である。座って寝るのが前提のような場所(夜行バスなり、ベッドタイプではない夜行列車、あるいは海外に行く飛行機など)では、こうすればずり落ちてくることもない。家の中で横になっているときはまあどっちでもいいのだけれど、私は慣れているので軽く結ぶようにしてしまっている。あんまに圧迫しなければさほど不快ではないし。
ところがまあ、先ほども少し書いたけれど、これらの対策は眠れない要因がまぶしさであるときのみである。夏の太陽はまぶしさよりも厚さの方が非常にしんどい。これは東から差し込む朝日だろうが、夕方の教室を思い出すような西日だろうが同じことである。うだるような、蒸し風呂の暑さは何物にも代えがたい不快感を生み出すものである。眠いのに眠れない。強制的に起こされるあの不快感たるや。
意外ともう夏は結構近くまで来ているわけで、私の部屋にも強烈な朝日が差し込む日がもうすぐそこまで迫っている。クーラーの準備をしておこう。