言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

美味しいと思った時、行きたいと思う気持ちが沸き上がる

昼休みの直前に何を食べようかと考えていた時、ふと、今まで2度店の前まで行って入るのを断念していた店があることを思い出した。タイ料理のお店である。
新しいタワーマンションが立ち並ぶ住宅地と公園、小学校、駄菓子屋や居酒屋の古い家屋。でも企業の入っているようなビルも建っていたりと、なかなかにいろいろな用地が入り交ざっているような空間の真ん中らへんにあるそのお店は、12時に出かけるといつも混雑していた。近くの会社の人が昼休みで利用したり、近所に住んでいる人が昼ごはんんとして利用したり。値段も安く手ごろなお弁当も販売していたりして、たいそうにぎわっている。
13時からの昼休みだったのでそういえばあのお店も空いているだろうか、と思って行って見たら大正解。はじめてそのタイ料理の店に入ることができた。
タイ料理といえば以前はトムヤムクンの系列がとても好きなのでたまに食べたりしていたのだけれど、このところはずっと食べられていなかった。店があることに気が付いたのも割と最近のことである。それでも混雑していて今まで入ることができていなかった。念願のタイ料理店である。
入ってみたら結構本格的なタイ料理の店だった。水を飲んだらココナッツの味がした。人を選ぶ気がするけれど、私は特に気にならなかった。

辛いものでも食べようと思い、やっぱりトムヤムクンかなとランチメニューを見るが、メインメニューに名前がない。ないのかと思いきや、サイドメニューで選ぶことができたので、メインの料理は別のものを選ぶ必要がありそうだ。そこで、ガパオライスやパッタイなど食べたことのありそうなメニューが並ぶ中、名前だけ聞いたことのあるメニューとしてカオマンガイを食べることにしてみた。特に理由はないのだけれど、知らない店で知らない食べ物を食べるというのもいいのかな、と思ったわけだ。
カオマンガイはすごくおいしかった。思っていたのと違う味がして、思っていたよりずっとおいしい食べ物だった。ココナッツと魚醤(ニョクマム)とパクチーが効いていて、なんというかこう、南国の感じがした。


その国の料理がおいしいと思ったら、その国に行ってみたくなる。割とよくあることで、私はすっかりタイという国に行ってみたいと思った。
東南アジア諸国にはよく考えると足を踏み入れたことがない。台湾とか香港とか、そのあたりまでしか行ったことがないので、まったく未知の世界である。でもなんだろう、日本で食べる限りは少なくとも食事が美味しい国々だ、というような認識で、食べてみて美味しい国はなおのこと言ってみたいな、と思うわけである。
よく考えたら国内でも似たようなことをやっていて、あれが食べたいからあそこに出かけよう、というのは旅行先を決めるのに十分すぎる動機だと私は思っている。実際小籠包と魯肉飯をたくさん食べたくて台湾に行ったり、天理ラーメンが食べたくて天理に行ったり、動機としては割と採用しがちなものである。
こうしてまた行ってみたい場所が1つ増えたのである。