言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

自動レジ

レジ。古いものだと自分で金額を打ち込んで、そうでないものであればバーコードを読み込んで、合計の値段を表示する。お金を受け取る。受け取ったらその受け取った金額を打ち込んで、表示されたお釣りの金額を返す。レシートを渡す。貰ったお金はレジスターに分類して突っ込む。

レジを打つ側からすれば結構面倒くさい作業だし、工程が多いので覚えることも多い。値段の読み上げとか、ポイントカードの受け取りとか、ちょっとした営業活動(この商品予約始まったんですけど、とか、今日はこの商品買うとおまけ付きますよ、とか)をしながらの作業になるので、当然ミスも出やすい。
一番多いミスで、かつ一番面倒くさいミスはお金のミスだろう。私も学生時代レジ打ちアルバイトをしていたけれども、2回くらい1万円札と5千円札を間違えるというミスをしたことがある。1万円もらって口でも1万円だと言っているのに、てでにゅうりょくしているのは5千円なのである。平常時ならこんなことはしないけれど、忙しければ忙しいほどそんなわけのわからないミスが出てきたりする。
お札は大ごとになるし大抵お客さんのほうが気づく。1万円さつ取り違えの話だと、お釣りが千円なのと5千円なのとでは大きく違うからか、幸いすぐに向こうから気づいてくれた。まあまあの権限をもらっていたので、その場で計算して正しい額を返したり、あるいはレシート上の数字を直す必要があれば全部返品処理して再購入というていにしたり。その場で気づけば割と何とかなる。
そうでなければまずレジに入っているお金全部引っ張り出して、レジと売り上げの誤差を調べなくてはならない。たいてい10円とか100円とかの小銭の差分は発生しているのでそれを差っ引いても5000円とか差分が出ていたらもう間違いなく打ち間違いである。大惨事だ。
お客さんが特定できれば連絡して謝って返しに行くとか(店長が)そういうことになるのだけれど、特定できなかった時とかはどうしていたんだろう。私に限らず、この手のミスはたまに発生していた。頻度を下げることはできるけれど、どうしても稀に起こってしまうものである。

私がそのアルバイト先を辞めたのは社会人になる直前だった。その直後くらいに、レジが「自動レジ」になっていた。
貰ったお金を目視で確認する必要や、お釣りをレジスターから手で集める必要がない、そんなレジだった。お金を入れて確定ボタンを押せば自動でお釣りが出る。なんと便利なことだろう。ミスも減るしレジ誤差もほぼ出ない。最高じゃないか。日に何回かレジの中のお金と売り上げを突き合せる作業が発生するわけだけれど、あの誤差って出ると結構処理が面倒くさいのだ。社員の一人はよく自分の小銭入れを持ってきて金額を調整(闇が深い)していた。
その作業がいらなくなるんだからよいことである。

ただ、自動レジの致命的な弱点は動作が遅いことだ。お金を入れてからお釣りが出るまでのタイムラグが結構ある。キャッシュレス決済でもレシートが出るまではそれなりに時間がかかってしまう。
あの間、なんか気まずくないか? 店員も客もなんとなく気まずい時間を過ごしている光景を見る。機会の動作街の時間というのは何とも言えない微妙な空気を作り出す。その時間で営業でもすればいいのか? でももうお金出した後だしな……。


……どうでもいいけれど、自動レジから出てくる小銭ってなんであんな熱いんだろう。ほんと、どうでもいいけれど。