言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

かき揚げそばとサーターアンダギー

 

昨日の仕事終わりに何か食べて帰ろうと思った時に、ふと、立ち食いそばのことが頭の中に浮かんできた。そば自体はこの間の土曜の夜に食べているし、立ち食いそばで考えても10日前くらいに食べているので全然久々とかではないのだけれど、それでも急にまた食べたくなってきたのだ。
仕事中に今日の夜ご飯は何にしようかな、と考えることはよくあるのだけれど、昨日は午後それなりに仕事があったおかげであまりそういうことを考えることもなく退勤時間を迎えた。なので、荷物を整理して上着を羽織ってさあ帰るぞ、という時に本当にいきなり立ち食いそばが食べたいなと、そう思ったのである。
最初は家の近くで食べて帰ろうかと思ったのだけれど、家の近くのそば屋は立ち食いではない。立ち食いそばのあの注文して5秒くらいしか湯がかないあのそばの感じが食べたかったので、コシのあるちゃんとした雰囲気のそばはちょっと違うなと思ってしまった。なので私はいつも通りの帰宅ルートを外れて、違う駅を経由して帰ることにした。
いつもならもっと長く乗って帰る電車をすぐに降りて乗り換えるなんて、まるで金曜日の夜みたいだった。金曜だとしても家の最寄りまではまっすぐ帰ることが多いので、火曜にそんなことをするだなんてだいぶ珍しい。家に帰るのが多少遅くなったとしても食べたいと、そう強く思ってしまったのだ。


昨日は特段寒い日ではなかったのだけれど、それでもなんとなく駅のホームの立ち食いそばの濃いめのつゆが沁みる。いつもはコロッケそば一択だけれど、この日はかき揚げそば。思ったよりも食べ応えがあってよかったけれど、めちゃくちゃ衣だった。衣というか、お好み焼きの薄いやつみたいなそんな感じさえある。不思議な食べ物だった。でもまあよく考えれば、立ち食いそばという食べ物も大概馴染みのない人にとっては謎の食べ物だと思う。食券を出してうどんかそばかを選んだらものの数十秒で目の前に出て来るなんて、普通に考えたらおかしな話である。カップラーメンだって自分で作ったら3分待つのに、立ち食いそばは数十秒だ。麺を茹でている時間とネギをのせている時間がだいたい同じくらいなわけで、目の前で作る様を見たってよくわからない食べ物であることは間違いない。
まあでもだからこそ、たまにふらっと立ち寄って食べたくなる魅力があると、そう思っている。

f:id:fwbc0416:20230208231226j:image

かき揚げそばのかき揚げがでかすぎて、雑に七味を振ったらかき揚げの上にたくさん載ってしまったりして、それを広げるように沈めながら食べるのが美味しかった。一度その七味のたくさんかかった箇所を思い切りすすってしまいむせかけたけれど、なんとかそれをこらえながら食べるのも立ち食いという感じがする。座って食べる麺類はあんまりむせないけれど、立ち食いは結構むせそうになることが多い。丼を左手で、箸を右手で持っているときにむせそうになると手がふさがっているので結構焦るものだ。まあそれでも、事故らなければいい。

家に帰るのと反対側のホームでそばを食べた後、階段を上るとコンコースで沖縄フェアを開催していた。ちょうど土曜日にも似たようなフェアを見たことを思い出した。見るだけ見て何も買わなかったのだけれど、サーターアンダギーは少し美味しそうだったな、などと思っていると、目の前にサーターアンダギーの袋が現れた。3個入りとちょうどいい数で、賞味期限も2週間くらいあって思いのほか長い。
じゃあせっかくだし、と私はサーターアンダギーを買って帰った。

家に帰ってお風呂に入る前に、カバンから取り出したサーターアンダギーがとても美味しそうに見えて一つ食べてしまった。久しぶりでとても美味しかった。サーターアンダギーはドーナツのオールドファッションによく似ているけれど、でも食べると結構違いがある気がする。駅前にミスドの出張店舗があるのを横目に帰ったけれど、今日はサーターアンダギーで正解だった。たぶん。

かき揚げそばとサーターアンダギー。よく考えたら両方とも揚げ物だけれど、そういうこともあるよね。昼に揚げ物を食べなかったし、きっと、セーフ。