言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

ウォーターサーバー本体を無料で配っているらしい


この間、イオンの入り口でスーツを着た営業の人にポケットティッシュを貰った。何だか知らないが3つもまとめてくれたので、「3つもくれるんですか、いいんですか」と聞き返してしまった。私は鼻炎持ちなので、普段はドラッグストアでポケットティッシュを買うこともある。なので、無料でたくさんくれるのはありがたいなと思って、いいんですか、と聞いてしまったのだ。
スーツの人は、いいんですよ、と笑いながら、「もしお時間あればこれも見ていってください」と何かパンフレットを見せてきた。読んでみると、ウォーターサーバーの製品紹介パンフレットである。
ああ、ウォーターサーバーの営業で来ているのか。なるほどね、と納得した。ウォーターサーバーの営業と聞くと、もう次の言葉としては「大変だな」という言葉が思い浮かぶくらいには、とても大変そうな仕事である印象が強い。特に家庭用にウォーターサーバーを売り込むのは大変だろうな、と思う。なかなか家にはウォーターサーバーを置くよう所は見たことがないし、あっても会社のオフィスとか病院の待合室だとか、あとはドラッグストアだとかそういうところだよな、という印象だ。
なので、「今キャンペーン中なので、ウォーターサーバー本体を無料で差し上げているんですよ」と言われた時も、ノルマとか厳しいんだろうな、という思いが先に出てきてしまった。そのあとで、いや待てよウォーターサーバー本体って無料なのかよ、いろいろな意味ですごい商売だな、となったけれど、無料でお得かどうかということより先に、無料でもなんでもとりあえず本体を渡してしまいたいという営業の感じにちょっと引いてしまった。
まあ別にウォーターサーバー本体が無料でも、会社としては契約してくれれば水の代金で改修するから問題ないってことなんだろうな、とは思う。話しかけてきた営業の人のメーカーのサーバーをちゃんと調べたわけではないので確実ではないけれど、この手のウォータサーバーって月に2回以上は必須で頼まなきゃダメとか、解約の手続きタイミングが決まっているとか、まあそういったちょっと面倒なことがあるわけで。
もちろん、ウォーターサーバーを置くことでメリットを享受できるような家もあるとは思う。条件さえあれば、いつでも水やお湯が出てくるというのは便利なことだし、交換の水を玄関まで持ってきてくれるというのは楽と言えば楽である。
とはいえそれはあくまで自分の使いたい条件とうまく合致した場合の話だ。
私の場合は特に家にウォーターサーバーがあったらな、という場面は今のところ経験したことがない。お湯はケトルで沸かせばいいかな、と思うのと、水自体は別にそこまで飲まないからだ。ミネラルウォーターで料理をするとかそういうこだわりもないので、備蓄という意味を除いては特に水が家にないと困るという状況もない。
逆にあれだな、あったらいいな、と思うのはオフィスだと思う。今は在宅勤務なので不要だけれど、会社にはあってくれた方が嬉しいと思う。お湯が出るウォーターサーバーはかなり便利だと思う。昼ご飯を弁当にしたらインスタントみそ汁とか作れて便利だと思うし、レンタルオフィスに通っていた時は実際そうやって使っていた(ウォーターサーバーではなくポットだったが)。そういう場所ならあったらいいな、と思う。
まあつまり、私は特に今ウォーターサーバーを導入することはないし、契約するとすれば会社でも立ち上げた時だ、ということだ。

イオンの入り口で勧められた時は、説明を軽く聞いて「何なら今日ここでお渡しできます!」みたいなことを言われた時点で、「今日レンタカーなんで無理です」みたいなことを言ってそそくさと退散した。買い物を済ませた後は、その人がいる場所とは別の出口から出た。何となく申し訳なくて。
まあ別に、申し訳なくてもそうじゃなくてもウォーターサーバーは要らないんだけれど。

イオンでそんなことがあったのをすっかり忘れて1か月後、今度は家電量販店でウォーターサーバーの無料提供の話をされた。ちょうど家電を買った後の配送手続きの待ち時間みたいなところで、「今日お客様に家電を買っていただいたので、購入者限定で無料で家電をプレゼントしているんですよ」みたいなことを言われたのだけれど、「家電」と濁すから何のことかわからず、もしや何か安い家電(トースターとか)を選んで貰えるとかそういうサービスか? とちょっと期待してしまった。
ところがまあ、出てきたのはウォーターサーバーだった。
2種類から選べますよ、とかいうから何と何かと思ったら、ウォーターサーバーウォーターサーバーだった。白か黒かだって。
まあそうだよね。無料で配っている家電なんてそんな酔狂なものないよね。4桁円の安いトースターは普通に欲しくなったら買おう。そんでもって無料でもウォーターサーバーは別に要らない。出てきたのがウォーターサーバーだとわかったときの私の顔がよっぽどひどかったのか、営業の人もちょっと申し訳なさそうな顔をして「説明だけさせてもらってもいいですか……」とちょっと遠慮気味な感じになってしまった。それは素直に申し訳ないと思う。
家電買わなくても元々サーバー本体は無料だったりするよな、とイオンでの出来事を思い出しつつ適当に聞き流してしまった。まあでもあれだ、そのあとそのまま引っ込むかと思ったら、今度は「今お使いのネット回線って」と始まったので、ウォーターサーバーと同じく家電量販店の待ち時間の定番営業なんだろうな、これは。どっちも要らないんだけれどさ、基本的に。

無料ってのはすごいことだけれど、まあ結局ランニングコストはかかるし、欲しくなったらお問い合わせするので、大丈夫です。とりあえず。