言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

流行とアンテナ

最近、店の前を通りがかった時に人だかりや列ができているのを見てから「何かキャンペーンでもやっているのか?」と気が付くことが多い。
年初のあたりからのミスドのコラボ商品販売(ピエール・マルコリーニのやつ)が記憶に新しいところなのだけれど、何も知らないでたまたま通りがかるとその光景にはぎょっとするものがある。行列を見てからスマホを開いて検索してみたりしてそこでやっとなんか新しい商品が出たな、とか、コラボが始まったんだな、とかそういうことがわかって納得するわけだ。
アンテナを張っていない界隈の突発的な流行というのはなかなか関知できておらず、事象を目にして初めて原因を認知するという順番になっているのが現状だと言えるだろう。積極的に収集している情報以外は、なかなか認識できないんだな、ということでもある。
SNSなどでは知りたい界隈の情報はおのずとすぐに入ってきたり、あるいは誰かの反応を見てもしやと思って調べにいくだとか、そういうきっかけがあったりするものだ。ところがまあそれが世間での流行と一致するかと言われればそうではなく、あくまで興味のある界隈での流行だとかがわかるにとどまるだけで、多少全国的なトレンド等を流し見たくらいでは結構足りないものである。

マクドナルドの鬼滅の刃コラボもそうだった。なんかチラシが入ってたなくらいに思っていたのだけれど、紙クーポンとか使わないしと思ってスルーしていたら、翌日店の前に大行列ができているのを見てびっくりした。ハッピーセットのおまけが鬼滅グッズだったとは知らなくて、「いやー休日はさすがに混んでますなあ」とか1度スルーしてしまったくらいだ。
行列が1店舗だけではなく、しかも他のテナントを全部差し置いて「マックだけ」が異様に混んでいるのを見てようやく何かあるなと気が付いた。冷静に考えれば11時くらいの時点で大行列とかって変なんだよな。12時過ぎとかそれくらいに通りがかって行列になってんのはわかるんだよ、休日はもう少しピークが遅いから13時とかでもそうかな。家族連れが多いから余計にわかりにくかったけれど、朝マックの時間帯が終わる頃をめがけてみんな並んでたんだな、ハッピーセットが欲しいからって。恐るべし鬼滅の刃コラボ、である。
よくまあみんな知ってるもんだね、とは思うけれど、やっぱりそれって好きな界隈に対してアンテナを張っているかどうかってことなんだろうな。能動的に探しに行くってのももちろん大切なんだろうけれど、それはそれとして受動的に何か受け取るってのも、アンテナがそっちに立ってなかったらなかなか捕まえられないということなのかもしれない。
まあ自分の話で言えば、興味のないところにアンテナが全然立ってないので、トレンドに入っているとかであれば多少見に行ったりもするけれど、そうでなければ受動的に受け取れるかどうかなんてのは運みたいなところはある。
まあでも10年前とかと比べると、そういったアンテナを張る場所ってのがずいぶん変わったよな、と思う。Yahooのトップを眺めに行ってニュースを仕入れるなんてのはここ数年まったくやってない。考えてみれば10年前の震災の時は、揺れるや否やYahooトップの地震情報をF5で拾いに行ったのと、それから掲示板を開いていたのでそこを見に行ったけれど、今は何かあればSNSを開くのが最初に来るだろう。
情報の仕入れ方が変わって、アンテナの張られ方も変わっていっているのかな、なんて思うわけである。