言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

納豆定食の店があったなって話

納豆定食の話題を見て、話題になっているのとは別の店のことを思い出した。その店のメニューは(ランチの場合は)納豆定食だけで、店に入って着席するとご飯の量だけを聞かれるようなそんな店だった。「店に入るとご飯の量しか聞かれない(=メニューが基本的に1種類)」という店は結構好きである。
その店は全国各地の納豆の中から日替わりで2種類と、あとは小鉢も3つくらいあったと思う。そこにみそ汁とご飯がついて770円という価格は安いのか高いのかわからないけれど、結構満足感は高かったように思う。
普通に納豆を食べている分には「どこで作られたどんな納豆か」というのはあまり気にしたことはなく、メーカーの出している納豆のタレの容量が少なくなったような気はするものの概ね同じ感じで同じものを食べている。だからこそ、変わった納豆や特徴的な納豆に出会うと、その違いが際立って面白いものだなと、この店に行ったときに思った。朝ご飯の定食だとかそういう意味では770円は高いけれど、ちょっと健康的な昼ご飯と考えればそんなもんなのかなと思ったり思わなかったりした。
なので、確か2、3回くらいは足を運んだような気がする。絶妙に駅から遠かったのと、駅の反対側だったのもあって導線に入っていないかったのもあったわりには行ったほうである。行こうと思わないといけないところにある店は惰性ではなかなか選ばないと思うから。

最近というかもうかれこれ4年は行ってないなと思って調べたら、ちょうど4年前に閉店していた。公式のHPがあるんだな、と思ったらもうすでに閉店のお知らせしか乗っていなかった。ちょっとばかしショックである。最近閉店したとかではなくて、もう4年も前に閉店していたのかと。
また行きたいな、と思いつつ、でも今の通勤経路とは全く被らないので休日に行くしかないのか、とも思っていた。そうしたらまさか閉店しているとは思わなかった。
店が開いていた時間は2年間だったようである。よく考えたら、初めて足を運んだきっかけが「納豆定食のお店ができた」という紹介記事だった。意外と短かったんだなとも思ったけれど、その開店している時間に2、3回は行っていたんだなと思うとなんだか面白い。
だって、通勤などで毎日目の前を通るけれど結局1度も行ったことのない店だってざらに存在するのだ。学生時代に駅前にあったとんかつ屋がまさにそれで、とんかつ屋なんて結構行きそうなもんだけれど、隣の松屋やラーメン屋、それからとんかつ屋の上の居酒屋にはよく足を運んでいたのに、とんかつ屋には1度も足を踏み入れなかった。嫌だとか嫌いだとかそういう感情もなく、特に理由もなく「入らなかった」。
そういう店が普通にいっぱい存在していて、まあそれって本当に普通のことだと思う。そんな中で2年くらいの開店期間でもちゃんと足を運んでいるという事実がもうなかなか貴重なことである。

とはいえ店が無くなってしまったという事実は変わらないので、それはそれで残念なことである。例のサブスクで話題の店は行かないとしても、納豆定食の店と言うのはずいぶん増えたみたいだから、またタイミングを見てそういう店に行ってみるのもいいかもしれないな。家では食べない納豆が食べられるって、結構楽しいし。
まあ取りあえず納豆が食べたくなったので、明日の朝にでも食べよう。