言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

松屋に行ったりした

 

この間スーパーでたまたま見つけた、松屋監修の「牛めしおにぎり」なるものを買ってみたのだけれど、食べてみたら結構美味しかった。味は牛めしに寄った焼きおにぎりなのだけれど、味以上にレンジから取り出した時の匂いが松屋の匂いでちょっとテンションが上がった。
そういえば最近全然松屋に行っていなかったので、久々に食べに行きたいという気持ちになってきた。


夜中までやっている飲食店というのはたいていラーメン屋か牛丼屋だったりするのだけれど、ここ2年ほどの情勢であるとそういうった店でも一律20時とか21時とかで店じまいをしている所に遭遇したりする。時短営業というやつだ。
夜疲れて帰ってきて家に帰るより前にささっと何か食べたい、なんて時に特に重宝していたわけだが、今やそれが叶わない。まあ元々牛丼屋は深夜帯のワンオペ営業などが問題になったりしていたわけだが、まさかこういった形で営業時間が短縮されることになるとは思わなかった。

私が牛丼屋に最も足を運んでいたのはこの深夜帯である。ラーメン屋は昼間に入ることの方が多いのだけれど、どういうわけか牛丼屋は夜のイメージの方が強い。疲れ切っているときほどご飯ものが食べたくなるのだ。
仕事終わりあるいは夜遅くまでのイベント終わりなどにささっと食べて家まで歩くみたいな流れが多かったのだけれど、時短営業や在宅勤務の流れもあり、とんとそのようなシチュエーションは失われてしまった。

牛丼屋の中でもよく足を運んでいたのは松屋だ。元々店ができたばっかりのころはあんまり松屋牛めしのことが好きではなかったというか敬遠すらしていたのだけれど、いつの間にか店に行くようになった。まあ他に店がなかったというのもある。カレーや期間限定定食などの他メニューをいろいろ頼むうちに普通の「牛めし」も食べるようになっていったのだ。
松屋牛めしを当初敬遠していた理由としては、初めて食べたときの印象が悪かったせいだ。子供の頃は牛丼屋が身近になかったので、世の中の牛丼屋というものがどんなものなのかよく知らず、すき焼きの延長線上にあるものだと思い込んでいた。すき焼きは甘辛い味付けだが、牛丼チェーンの牛丼類に「甘」要素はほとんどないのでそのあたりのギャップに驚いたというのが真相に近い。
まあ要するに食べ慣れていない味だったのだ。そういうものなのだと慣れてしまえばなんてことはない。いつの間にか通うようになった。

行かないとなると本当に全然行かないもので、たぶん松屋に関しては半年とか1年とかそういうレベルで足を運んでいない。牛丼屋自体はそれなりに行った記憶があるのだけれど、そういえば全部吉野家だったし食べたのは豚丼だった。
なので昨日、久々に松屋に行ってきた。値上げしていたけれどまあ元々が安すぎたのだ。それでも380円で牛めしと味噌汁がセットで食べられるのはすごいことだと思う。
どうでもいいけれど、牛めし以上に「これだよこれ」と松屋らしさを感じるのは店に置いてある紅生姜である。松屋の紅生姜は吉野家すき屋と比べてややしょっぱさの方に寄っている。牛丼の味の違い以上に紅しょうがの味の違いで松屋だな、と思ったりする。この違いは案外大きい。

きっかけは完全に冷凍の「牛めしおにぎり」だったわけだけれど、あれは完全に呼び水だったな。松屋に行くことを私はたぶん普通に選択肢として忘れていたわけで、それを呼び起こしてくれたようなものだ。似たようなものを食べると本物を食べたくなる。別に偽物というわけではないんだけれど。

まあただ家から行くと微妙に遠いんだよな。面倒くさいんだ。駅から家までの導線にあるので、帰宅途中とかがちょうどいいんだけれど……夜に帰ってくるときに空いていればな、と思うほかない。
とかなんとか言いながらも今日もまた松屋に行ってしまった。今日はテイクアウト。2食分買ってきた。1食はすぐに食べて、あとは明日食べる。一晩置いたものをチャーハンのようにすると美味しいと聞いたので試してみるつもりだ。