言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

新元号発表の時の話

令和。

元号が発表された瞬間に何をしていたかと言えば、それはまあ仕事である。4月から新たに合流したメンバーのPCのセットアップの手伝いをしているまさにその瞬間が新元号の発表のタイミングだった。
PCのセットアップとはいえ別に相手は新入社員でもなんでもない、PCの扱いに慣れた人たちだったので、そういう意味では私はそれなりに暇だった。だから、セットアップ時もあまり呼ばれることもなく、自分の仕事をしながら元号が発表される瞬間が見られるのではないかとちょっとだけ期待をしていたくらいだった。さすがにスマホとは言え中継をずっと見ているわけにはいかなかったので、30秒に1回くらい、中継画面に官房長官が登壇したかだけを確認して置いておくにとどめ、出てきたらその瞬間だけ見ようとそう画策していたのである。
元号発表は11時半からだと聞いていたので、30分になってからは今か今かとちらちらと見ていたのだが、なかなか発表されない。10分くらいしてもまだ発表されなくてどうしたものかと思っていると、PCセットアップ組から声がかかり呼び出された。そうしたらものの30秒くらいで新元号が発表されたわけである。

つくづく持っていない。セットアップに呼ばれた相手も新元号は気になるだろうと思ったが、あいにく中国籍の方だったためか全く興味がなく(業務にも関わらないこともないのでそれもどうかとは思うけれど)、自分の座席に戻ってきて初めて周りの人に「発表された」という事実を教えられたのである。

官房長官が発表した瞬間はうっかり見過ごして、もう仕方がないので文字だけで「令和」というのを見ておおなるほどそうかこれかと思ったわけである。その瞬間のキャプチャはみたけれど、さすがに職場で音を出して動画も見られないので、家に帰って見ようとそう思ったわけである。
どうせどこの局もずっと繰り返しその瞬間を流しているだろうと思っていたし、実際そうであったらしい。

それでまあ家に帰ってきて、さあテレビでやってるかな、と付けたら「鶴瓶の家族に乾杯」だからずっこけた。普段20時とかにテレビを付けないので忘れていたが、この時間にニュースをやっていないのである、NHKは。しかも聞くところによれば、今日は結構いろいろな番組をつぶして新元号対応の番組を放送していたのであるという。それなのに鶴瓶には乾杯するのである。

 

つくづく持っていない。

他局に回すのもやめて、朝日新聞がアップロードしていた動画でその様子を確認した。その時の気持ちはもう「ああなるほどね」みたいなものである。
惜しい事をしたものである。こういうものって後から見るのも良いけれど、それを目にした他の人が既に食傷気味さえになっているのに自分は知らないという、この状態がなんとなくもやもやするわけで、ちょっと自分の持ってなさを恨んだりもしたわけである。

令和元年は5月から始まるわけだけれど、どんな時代になるのだろう。運の良い、持っている時代にしたいものである。