言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

梅干しのおにぎり

疲れているときの梅干しおにぎりが美味すぎる。

食欲があるのかどうかよくわからないくらい疲れているときがある。前日帰りが遅かった時の朝ご飯とか、ほぼ無意識で食べていて、お腹が空いたから食べるという感じではあまりないようなとき、ふいに梅干しの味が口の中に広がると急に元気になるような気がしてくるから不思議だ。

 

家から最寄り駅の間にはコンビニが1軒あって、あとは駅前に牛丼屋など夜中もやっている店ががいくつかあるので飢えるようなことはないのだけれど、問題なのは職場から自宅最寄り駅の間では飲み物以外を購入する術がないことである。職場の近くにコンビニがないというのもあって、例えば夜遅くまで働いて帰ろうというときに、ちょっとコンビニに寄ってお腹に何か入れておいてから帰る、なんてことが全くできないのである。

会社の最寄り駅には出口が東西二つある。東側にはオフィスビル、西側にはタワーマンションという、割ときれいに分かれているような駅なので、東西ではずいぶん差があるものである。東側はわりと昔からオフィスの多い地域だったようなのだが、なぜか知らないが近くにコンビニ等がない。スーパーが近くにあるのと、あとはよくわからないこまごまとした飲み屋の系統があるくらいで、割と殺風景だ。西側は最近建ったタワーマンションなどの住宅街であるので対照的だ。マンションの1,2階にはコンビニ、レストラン、ドラッグストアなどが入っているものがあったり、あとは小学校が近いようで児童館などの施設もある。きれいで充実したエリアだ。

出口が違えばコンビニもドラッグストアもあるのに、残念ながら特に何もない出口のほうにほぼ直結した形で会社があるわけで、非常に何かこう、惜しいのだ。

昼、ご飯を食べに行くぶんにはあまり問題ないのだけれど、夜帰るときにわざわざ反対側に行きたくないので、あきらめて電車に乗り込むことになるわけなのである。電車で1時間。夜遅くなればなるほど接続待ちなどあって余計時間がかかる。空腹。疲労。眠気。すべて持ち込んで我慢して、ようやく帰ってきて家の最寄り駅近くでようやくコンビニに入るわけである。遅すぎない時間帯ならばお店に入って食べるのだけれど、0時を回って日付も変わっていたりすると、もういろいろ面倒くさいしガッツリ食べすぎるのも良くないしということで、おにぎりなんかを買って帰るわけだ。

そんなときの梅干しおにぎりもなんだかすごく美味しいのである。

疲れているときはこってりした、重そうな、脂っぽいものをついつい選んでしまいがちだ。なので夜中帰ってくるとうっかりラーメン屋に入ってしまったりする。私の場合最近最寄り駅のラーメン屋が深夜営業せず早めに店じまいするようになったので、物理的に寄る店そのものが存在しなくなってしまったという事情はあるものの、あまり重いものを食べると翌朝気分が悪くなったりすることを学んだので(遅い)、一応最近は気を付けている。

 

だからコンビニでおにぎりを買ってきて、あとはまあ味噌汁でも付けてみて簡単に食べる。それでいいし、それがいいのである。原点回帰みたいなものだ。

コンビニじゃなくたって、家で自分で作ったって梅干しおにぎりはおいしいものだ。自分で好きな梅干しを使って作ればもうそれだけでおいしい。帰る場所は梅干しなのだ。いろんな具があって、いろいろ楽しいけれど、帰るべきところは梅干しである。