言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

ラーメンのテイクアウトをした話

ラーメンが食べたくなった。このところラーメン屋のラーメンを食べていなかった。インスタントラーメンは食べたりしていたけれど、あれはあれ、また別物である。インスタントはインスタントの良さがあるけれど、それを店で食べるラーメンの埋め合わせとしようとすると、かえって店に行って食べたくなってしまうものである。インスタント麺が食べたいと思ったときに食べるのがちょうどいい。
それでまあインスタントではなく店のラーメンが食べたいな、ということになったのだ。

家の近く(と言っても歩いて7,8分かかるような立地)のラーメン屋は、緊急事態宣言をきっかけにテイクアウトを始めていた。なぜ知っているかと言えば前を通ったからではなく、アプリの通知が来たからだ。そんなにでかいチェーンではない(5,6店舗展開だったと思う)が、独自アプリがあるのはすごいと思う。もともとはLINEで送ってきていたが、どうも利用料金が大幅に引き上げられたらしくアプリに移行した。アプリを入れている人がどれだけいるかわからないけれど、個人的には期間限定メニューとかポイントとかがアプリ管理になったのは楽でいいと思う。
テイクアウトメニューも最初のうちはご飯ものと餃子だけ、と言う感じだったのだが、そのうち麺のテイクアウトも可能になっていた。だがまあ最初のうちは「どんぶり持参」が条件になっていた。作ったものをどんぶりに入れて持って帰ってね的な話なんだろうけれど、鍋とかじゃなくてどんぶりなのはちょっと笑ってしまった。まあ鍋でもよかったんだろうけど、出前みたいにどんぶりにラップをして家まで持って帰る姿と言うのはなかなか一個人がやるの想像しにくいものである。
私はそのラーメン屋が家の近所ではあるものの、さすがに近所とはいえ7,8分の距離を鍋やどんぶりを抱えて家に持ち帰ろうという気にはならず、テイクアウトを頼まなかった。ラーメン二郎には以前から「鍋二郎」と言うものがあるように、鍋でラーメンを全て持ち帰って食べるようなことはそんなに変なことではないし興味があるといえばあるが、あれは二郎の麺だから成立するんじゃなかろうかと思う節もあり、食べたい思いはあったが特に実行には移さなかった。
そんなわけでしばらくラーメンは見送っていたのだけれど、この間とうとうテイクアウト用メニューに麺類が加わったとの通知が来た。セブンイレブンで売っているラーメンと似たような入れ物だけれど、構成としては下段にスープ、上段に麺と具材と言うような代物であった。これなら家に持って帰りやすいと思って、もう店も普通にやっているし店で食べればいいんじゃないかとうっすら思いつつも、テイクアウトを敢行した。
食べてみたら普通においしかった。久しぶりに食べるなと言う感想がまず最初に出るくらい、普通に同じ味だった。
店で食べる時との違いとしては、麺の柔らかさであった。普段そんなに麺の硬さ柔らかさについては深く考えたことがなかったけれど、テイクアウトしてみると店で食べるのと麺の感じ方かなり変わって感じられた。コンビニのラーメンを温めた時の感覚に似てくるのだ。この方式はたぶん固麺や細麺の場合はあまり向かなそうであるという知見を得た(私が得たところでだが)。私のテイクアウトした店は中太麺と言えばいいのだろうか、やや太めの麺であったのでそんなに気にならなかった。店で食べるのとではちょっと違う感覚にはなるけれど、これはこれでいい気がする。
あと、スープの味はやや濃いめに感じた。これは再加熱が甘かったからかもしれないけれど、わざと濃い目にしている可能性もある。
というかこれで思ったのだけれど、テイクアウトしてきた場合、ちょっと改造してつけ麺的に食べるのもおいしそうな気がする。それなら最初からつけ麺をテイクアウトしろと言われそうだけれど、それはまあ別物なのだ。テイクアウトならではの食べ方と言うのが試されているような気がする。酸味と辛味(唐辛子)を足して、あとは麺をほぐしてあげて盛り付け直したら素敵なオリジナルつけ麺ができる気がする。面倒くさいけれど。

それでとにかく、ああ久しぶりにラーメン食べたな、と思いながら間食したのだけれど、食べ終わってからいつも店で食べるトッピングをするのを忘れたことに気が付いた。いつもならメニューを一応眺めながらも、店に入る前に何を食べるかとトッピングをどうするかを大体決めて入るから忘れたりしなかったけれど、テイクアウトと言うイレギュラーゆえに忘れてしまったようだ。別に元々入っている物を増やすだけだから問題ないと言えばないんだけれど、こうして習慣と言うものはかくも簡単に打ち砕かれるのだなと、そんなことを思ったり、思わなかったり。
1杯半額クーポンを貰っちゃったから、今月のうちにまた店に行こうかな。テイクアウトするか、店で食べるかはわからないけれど。