言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

霧の月曜日

平地に住んでいると、霧を目にする機会はあまりない。発生原因によるとは思うのだけれど、多くの場合が山間部であったり盆地であったり、そういった標高の高い場所で霧に遭遇しやすい。

霧がかかっていると非常に見通しが悪くなるので、山道を運転している場合なんかは非常に怖い思いをするものだ。スピードは出せないし、ライトをローにして(フォグランプがあればそれでいいのだけれど)対向車に気を付けながら運転していくのはなかなか神経を使う。路肩に止まって霧が晴れるのを待っている……なんてことをしたくなるのだけれど、止まっている方がかえって追突等の可能性があって危なかったりするので、それもまた気を抜けない原因である。

霧がかかっている、とか、もやがかかっている、とか、そういったワードについては、できれば運転中に聞きたくない(遭遇したくない)ワードなのである。

 

今日、朝起きて外を見たときに霧がかかっていて驚いた。週末はずっともやついた天気で、日曜こそ雨があまり降らなかったものの、金曜日からずっと湿った週末だった。寒いし、雨だし、鞄は濡れるし。月曜の朝に起きてもまた暗かったので、もはや天気は梅雨のそれなのか? と思ったほどだった。

ところがよく見ると雨は降っていない。白くもやついているけれどそれは雨ではなくて霧であった。家の近くで霧が出るのは本当に久しぶりのことのように思う。

 

外を歩くと、まぶたに湿気が貼りついてくる。霧の時は普通、まばたきするとまぶたがほんのり濡れているのがひんやりしてわかりやすいものだけれど、気温が妙に高いので生ぬるくじめっとしていて今日はけっこう不快。洗濯物が乾かない天気だな、と思いつつ駅へ急いだ。いつものように着込んだ服のせいで少し汗をかく。涼しいようで、でも汗ばんだ服がぺっとりと身体に張り付いた。

電車の空調もなんだかおかしかった。外は涼しいけれど、車内は汗ばんでしまうくらいの暑さ。とにかく湿気、湿気、湿気で書いた汗がひいていかない。

「外気温が涼しいため、自動モードの空調が効かない場合があります」

流れたアナウンスに、まあそうだよな、と納得。ただ、その後

「列車の窓を開けて外気を取り込んでください」

ときたもんだから面食らってしまった。空調が何ともならないから窓を開けろとな。

通勤列車で窓を開けようというのはなかなかハードルが高い。混雑した車内でさあ窓を開けましょう! とはなかなかならない気がする。大体ほとんどの区間がトンネルを走行するわけだし良いのだろうかと思っているうちに誰もあけないまま、地下鉄区間へ突入する列車。

地下鉄区間は会社が変わるため乗務員が変わるわけだけれど、変わったとたんに車内空調モードが送風に切り替えられた。いや切り替えられるんかい。窓を開けなくてよかったじゃないか、ほんと。

雨が降っていないけれどなんだか本当に梅雨みたいだ。気温はさほどではないのに、こもると急に暑くなったり、汗がひかなくなったり。

 

昼休み、外に出たら霧なんてもうどこにもなくて、秋の真っ青な空が広がっていた。小春日和、でいいんだろうか。2,3時間空いただけでこれだけ違うんだからつくづく面白いものだ。

まあ今の仕事場には外が見られる窓がない、そのせいでもあるんだけれど。

 


※その後仕事終わりにまた雨に降られた。