言葉のリハビリ場

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たぶん牡蠣に当たった(5年ぶり2回目)


恐らくだが牡蠣に当たった。約5年ぶり、2回目である。
日曜日の夜に牡蠣を食べた。生食用だしまあ別にそう何かあるわけでもないだろう、と軽い気持ちで食べたら見事にヒットしてしまったわけである。ノロウイルスだと思うけれど、恐ろしいものだ。完全に油断していたと言わざるを得ない。
日曜の夜に食べて、違和感が始まったのは火曜日の早朝である。牡蠣によるノロウイルスというやつは潜伏期間があるのだ。
火曜日は会社に行く日なので6時くらいに起きるわけだが、まずそもそも夢の中でお腹の違和感を覚えていた。ただの腹痛なら「まあトイレに行こうか、しょうがない」と思うところなのだけれど、どうもその方向性ではない。そのまま何か変だなの気持ちのままベッドでおとなしくしているうちにだんだん目が覚めて行き、起床時間を知らせるアラームが鳴ったあたりでその違和感が最高潮に達した。
その時点で思い出していたのは牡蠣のことではなく、前日(月曜)夜に食べたとんかつのことである。低温調理の店とかではないはずなのに、火の通りが甘いのか赤い部分があってそれを避けながら食べたのを思い出していた。豚の生食というのは良くないので一応気にしていたつもりだったが、やはりダメだったか、と。
とりあえずじっとしていても仕方がないので起き上がってトイレに行く。ここまでは案外普通の朝と変わらなかったが、トイレから出て手を洗っている時に吐き気を覚えていることに気が付いて、再度トイレに逆戻り。そのまま嘔吐。
私は基本的によっぽどのことがない限りは嘔吐しないタイプである。嘔吐してしまう場合は相当の非常事態である。車や船などに酔ってしまう事態はよくある話だが、そういうこともない普通の生活で嘔吐まで行くのはものすごく稀である。それこそ前回牡蠣に当たった時と、それからカンピロバクターにやられた時(適当な店の鳥刺しを食べた時にやられた)くらいである。
あまりの異常事態であったが、吐いたら妙にすっきりしてしまったため、数秒考えてそのまま出勤することにしてしまった。ノロという頭がなくて、生の豚肉を食べて食あたりしたんだろう、くらいの判断をしてしまった。電車遅延の通知が来ていたので、さっさと家を出たほうがよさそうだという気持ちもあった。なので、しっかり嘔吐までしてしまったにもかかわらず私は着替えて家を後にしてしまった。

会社に行くまでにトイレに行きたくなったら困るけれどその時は電車遅延を言い訳にできるな、などと悠長かつ姑息なことを考えながらいつもよりも1本早い時間の電車に乗って10分も経たないうちにまた気分が悪くなってきてしまった。電車に乗っていると「体調のすぐれない方は駅係員にお知らせください」と放送が入るけれどまさにこの時「体調のすぐれない人」になってしまう。
まずい、と思って次に到着した駅で降りて、トイレに駆け込む。嘔吐こそしなかったが気分が悪いままだったので、出勤をあきらめて家に帰ることにした。在宅勤務に切り替えて仕事をすることも一応可能な状況だったのが幸いして、その判断はすぐにできた。まあそれなら家を出る前に在宅に切り替えるなり休むなりの判断をするべきだったんだろうけれども。
ただ家を出たことによってよかったのは、途中でポカリスエットなどを買って帰れたことである。何も食べられなかったがポカリだけは飲めた。それは悪くなかった。

家に帰ると調子はさらに悪くなっていて、寒気も出てきた。熱を測ると37.4℃ある。熱が出たということはただの食あたりとかではなくて、ノロじゃないか? とここでようやく日曜の生牡蠣のことを思い出す。あれか、あいつか。とんかつはたぶん濡れ衣だった……と思う。

出社して行うはずだった業務を同僚にお願いし、ベッドと机の前とトイレを行ったり来たりしながらなんとか最低限の業務をこなす。休みにしても良かった気がするが、微妙に仕事があったり、質問が飛んできたりしてずっと寝てもいられない状況だったので、そのまま定時まではだましだまし仕事をした。
熱以外は夕方までには落ち着いたので、だいぶ楽になった。食欲はさっぱりなかったけれど、吐き気が収まったので夕方にたまたま冷蔵庫に残っていたいちごを食べたりできた。
定時になってからはもう無理をせずずっとベッドの上である。しばらくは寝ていたが、起きてから2時間くらい動画を流し見したりしもしていた。微熱とはいえちょっと熱がある状況はずっと座っていられなかったのと、あとなぜかずっと寒気が収まらなくて布団をかぶっていないと耐えられなかったのでそうしていた。
あとはうとうとしたり覚醒したりを繰り返していたけれど、気が付くと12時くらいになっていたので部屋の電気を消して本格的に寝た。ずっと寝ていたから寝付けないかと思ったが杞憂だった。普通に朝までぐっすり寝られた。

起きたら身体が汗ばんでいて、熱が下がっていたのですっかり良くなっていた。全然食事を摂っていないので空腹でふらふらしたけれど、それ以外はすっかり普通に戻っていて一安心である。

というわけで生牡蠣はしばらくいいかな、と思っている。
火を通した牡蠣なら食べるけども……という感じ。そんなに抵抗感は今のところない。前回牡蠣に当たった時の方が辛かったからかもしれないが、まあ生牡蠣は当たるものだという意識があるからだろう。どうせ生はいつか当たる。

どちらかというと、今回結果的に濡れ衣だったとんかつの方がちょっと抵抗を感じてしまっている部分がある。だって、加熱が足りないのか赤い部分が残っている低温調理とかではないとんかつってそれはどうなんだろう、などと思うわけだ。悪くないのかもしれないけれど、しばらくあの店はいけないと思う。怖くて。