言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

混雑

 

休日、予定のない朝となれば寝坊か二度寝が相場である。
土曜日も一度9時半くらいに起きて昼ご飯はどこかに食べに行こうかな、と思いながらTwitterを眺めていたら二度寝した。平日だったら寝坊・二度寝は大変なことになるけれど、休日ならば特に支障はない。まあそんなことを思っていると本当に日が暮れるまで寝てしまいそうで怖いところなので、昼くらいは何か目的をもって出かけようという意識はだいたい持っている。
二度寝から目覚めてからもしばらくベッドの上でゴロゴロする。起きる必然性のない日は体を起こすまでが異様にかったるい。そのうえ、ようやく体を起こしても、花粉で目がかゆいので目薬を差してからまた身体を寝かせてしまうとそのまま30分くらいダラダラと横になって過ごしたりもしてしまう。普段目薬を使わないのでよくわかっていないが、花粉の時に処方される目薬は差した後目を閉じて(1分くらい?)おくのがいいとされている。平日机に向かってそれをやる分には大丈夫だけれど、休日にベッドに寝っ転がりながらそれをやるとまた起き上がる力を失ってしまう。

そんなことをしていたので結局家を出た時点で12時半を過ぎていた。
当初金曜あたりに思い浮かべていたのは、午前のうちに出かけて買い物を済ませて、昼食を摂って帰宅するという流れである。電車に乗っていくのでせっかくだし家の近くでは食べられないものを食べようみたいなことを考えていた。
でも家を出た時点で昼は過ぎていたわけで、最初にとりあえず何でもいいから食べることにした。
ところがまあなんてことのない土曜だというのに飲食店はどこも大混雑だった。土曜日の13時過ぎのターミナル駅ってこんな人いるんだっけ、というくらいの大混雑である。どんなチェーン店であっても大行列で、たまに全然並んでいないなと思って近づくと、整理券か何かを配布しているスタイルか、あるいはランチビュッフェ3000円みたいなちょっと敷居の高い感じの店である。適当に食べに行こうという感覚ではなかなか厳しい。
私は割とせっかちなほうなのでまともに起きた休日などは12時より前に昼食を摂ったりすることが多いが、世の中的には13時14時という時間帯に食事を摂るというのが結構普通なのかもしれない。いやでもそれにしたってものすごい人出だった。イベント開催されているわけでも、3連休やGWでもないちょっと天気がいいだけの日だと思っていたのに不思議なものである。

まあでも、コロナ以降ずっとそうだけれど、特定の場所にだけ妙に人が集中する傾向というのは近年強くなっている気がしてならない。混雑しているところとそうでないところの差がはっきりと見て取れるようになった。
この日も駅の東西出口近くのレストラン街は意味が解らないくらい待ちが発生していたが、少しズレて地下街の奥の方に足を運んだら急に人が少なくなって歩きやすくなった。もっとこう、均等に混雑が分布してもよさそうなものなのに面白いものである。特定の店がとかではなく特定の空間にやたらと人が集積するものなんだな。
食べるものを決めてきたわけではなかったので、私は座席に空きがあったカフェに入って適当に遅めのランチとした。即売会みたいな人ごみのレストラン街と比べて嘘のように落ち着いた通路をガラス越しに眺めながら、ナポリタンをゆっくり食べた。

まあなんか思えば4年くらい前はこれくらい混雑しているのは当たり前だったかもしれない。朝の通勤時間帯の満員具合や通路の滞留具合などはすっかり戻ってきて体感しつつあるけれど、休日の混雑具合などはきっとようやく戻ってきた、ということなのだろう。GWとかになればもっと大変なことになるんだろうな、きっと。新幹線の指定席が取れなくてデッキに立ったまま移動するとかそういったものがいいことだとは別に思わないけれど、そういうことにうんざりできるというのもある程度生活が普通に戻りつつあるということなんだろう。

でもまあ私はわがままなので、ほどほどの混雑で待たずに何でも利用できる生活も快適でよかった……なんて思ってもしまうけどね。全く誰もいないのはさみしいけれど、混雑しすぎてもどうだか、なんて身勝手なことを言ってみる。