言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

北海道に行くと食べすぎる話


北海道に行くといつもそうなのだけれど、いつの間にかお金が無くなっている。


原因ははっきりとわかっている。食べすぎだ。飛行機代とかはもちろん掛かるものだけれど、それ以上に現地での飲食代が目立つ。まあこれは仕方のないことだ。北海道に行くと食べたいものが多すぎる。


先週、用(推し事)があって札幌を訪れていた。着いた日はそうでもなかったけれど、翌日から最高気温が氷点下でずっと寒かった。寒かったにもかかわらず、結構いろいろ食べている。寒すぎて外を歩くのはそれなりにしんどかったのにも関わらずである。食い倒れたという意識は全然ない。いつもより量的には控えめな気さえするが、写真を見直してみると思いのほか食べていることがわかる。そしてついでにいつもよりも単価の高いものをたくさん食べた印象だ。お金がいくらあっても足りない。
初日は朝7時半の飛行機だったので、空港で買った軽食を飛行機の中で摂った。羽田空港で売っている「東京焼肉巻き」というやつ。量がちょうどよくて結構好きなのだけれど、どのあたりが東京なのかは謎だ。
多少の小腹を満たしたものの、そんなものは北海道に降り立った時点でノーカウントである。9時に新千歳空港についた時点でだいぶもう空腹になっていた。空港で何か食べていくという選択肢も浮上したのだけれど、札幌駅のそば屋が美味しいのでそこで食べることになりさっさとエアポート快速で移動をした。


ところがまあそば屋は開店時間が11時だった。前は10時開店だったのだけれど、コロナ以降時短を継続しており11時開店のままになっていた。計算が狂ってしまったのでとりあえずホテルに荷物を置いたりして時間をつぶして、11時きっかりに札幌駅構内のそば屋に入る。

冷やしたぬきに生卵を乗せる


ここのそばは立ち食いのそれとは異なり、注文してから茹でられるタイプのそばである。しかも割とちゃんとした幌加内そばで、冷たいそばには山わさびがついてくるのがポイントである。真冬の北海道で冷たいたぬきそばをすするというのは変かもしれないが、これが一番美味しいのだ。少しばかり寒くはなるけれど。
その後移動先でコーヒー休憩などを挟んだ後、目的地に向かう途中にソフトクリームの店を見つける。用事を済ませた後もう一度戻ってわざわざ入った店は、ミルクスイートという「ソフトクリームと壺焼き芋の店」だった。

せっかくなのでその両方を味わえそうな壺焼き芋ソフトを食べたが美味しかった。

黒いけれどちゃんとさつまいもの味がする

上に掛かっているのはさつまいものエスプーマ、と書いてあった。エスプーマが何者なのかはわからない(らーめん才遊記という漫画で出てきたことがあるワードだがそれも本来の使い方ではなかった気がする)が、この部分もちゃんとさつまいもの味がして美味しかった。

真冬の北海道でソフトクリームを食べる、実にいい。まあ屋内だからこそだけれどね。

 

おやつをだいたい14時頃に済ませた後、ホテルで暇つぶしをした後に再度出かける。この日は某所でライブが開催される日だったわけだが、それより前に暇があったので、回転寿司に行くことになっていた。夕飯は20時以降と決まっており、どう考えてもそこまで持たないからである。回転寿司なら食べる量を調整しやすくていいということでよく変な時間に行く。

そういうわけで北海道の回転すしチェーンである「トリトン」に行く。名前は知っているが実は入るのは初めてだった(根室花まるが好きでよくそちらへ行くため)。
この日は16時だというのに入店に待ちが発生していた。夕飯でも昼食でもない時間帯なのに割と驚いた。駐車場の車の台数は別にそれほどでもなかったので、駅から歩いてきている人なんかもそれなりにいたのだろう。
15分くらい待ってから座席に案内される。回転寿司だが寿司は回っておらず、タッチパネルで注文をするような形式である。レーンの内側にいる寿司職人からの挨拶があって普通に回らない寿司屋みたいだったのは新鮮だった。

すじこ、大好き

さんま……だった気がする(忘れた)、新鮮な光物大好き

全体的にネタのクオリティが高くてよかったが、他のチェーンでもよくある三貫盛だけではなくて二貫盛があるのが結構ちょうどよかった。

おすすめ二貫盛って素敵

一貫ずつ食べられるのはこうしたあまりたくさん食べられないタイミングではありがたいものである。
あと何気に注文時に「北海道産かどうか」をマークで見分けられるのが良かった。せっかくなら地元っぽいものが食べたい心理を完全に突かれている。まあ全然関係ないものでも食べたりはするけれど。

シャリはもう食べられないけれど卵焼きならという時はある

 

おやつとも夕食ともつかないくらいの量の寿司を堪能し、そのままライブ会場へと向かった。


特にトイレに行きたくなるなどの問題(結構切実な問題)もなくライブを楽しみ、夕飯の店へ移動する。
向かったのは美唄焼き鳥の三船という店である。

美唄にある「味心 三船」とはまた別の店らしい(よって札幌にしか店舗がない)が、提供された焼き鳥は美唄で食べたことのあるそれとよく似ていた。いくつか種類はあるが、モツ串が名物メニューと言うことになるだろう。

レバーや砂肝などの内臓類とタマネギを串にさして塩胡椒で焼いたシンプルなものなわけだが、これがやみつきになるほど美味しい。以前美唄を訪れたとき以来すっかり好きになってしまった。

この日も最高に美味しかった。焼き鳥は基本的にタレの方が好きだったのだけれど、美唄やきとりに出会ってからは塩で食べるのもだいぶ好きになった。

 

この日は帰りにセイコーマートで飲み物とおやつだけ買ってそれ以上間食はせずにホテルに帰った。

まあよく考えれば夕飯以前におやつと称して寿司も食べているし、この日は1食多いようなものだから、それ以上何か食べてという感じにはあまりならなかった。

 

翌朝はホテルの朝食の後、札幌の中心街であるすすきのに行って味噌ラーメンを食べた。「すみれ」は夜しか営業していなかったので、もう一つ有名な「けやき」に並ぶ。たぶん30分くらい外で並んだけれど、これがまあ寒かった。雪もちらついている氷点下の軒先はかなり寒い。
でもその分、味噌ラーメンが美味しかった。

寒い日の味噌ラーメン、最高

結構具材が多くて食べ応えのあるラーメンである。昔ラーメン博物館に出店していたので1度食べたことがあるはずなのだけれど、全然味を覚えていなかった……などと思っていたが、よく考えたらスープだけはこの間コンビニでインスタントのものを売っていて食べたりしたことを思い出した。ただまあ別物である気がする。
とにかく寒い外とのギャップで、味噌ラーメンがかなり美味しく感じた。

この店は座席が10席もないくらいのカウンターだけの店なのだけれど、あとから列に並んだ人はなんと9人組だった。列を確認しに来た店の人がちょっと引いていた。

 

さて昼はラーメンだったが、この日の夕飯は炉端焼きの「ウタリ」という店だった。
これがまあとにかく雰囲気のある建てつけの店で、本当によかった。炉端焼きの炉端の部分はあいにく遮るものがあって見えなかったのだけれど、香ばしいにおいが店中に充満していてそれだけでもかなり良さがあったし、炉の上の方にこれから焼くのであろう魚が何匹か吊り下げられているのもちょっとおもしろかった。

 

例によって外はとにかく寒かったわけだが、炉端焼きは最高に美味しかった。後ついでに焼酎みたいな香りのする日本酒を飲んだりしたがこれもすごくよかった。

小さな甕みたいなもので提供されたからか、焼酎みたいな香りがした

ほっけのような定番の魚も良かった。それにしてもとにかくでかい。そして全身美味い。

巨大ほっけ

炉端でじっくり焼いているからか、もう食べるところがないかと思っても、結構無理やり骨っぽいとこまでも食べられたりした。最高だった。

そしてさらにめちゃくちゃ美味しかったのはカニ

焼きタラバ

タラバガニを焼いたものがこんなに美味しいと走らなかった。大抵茹でるか鍋に入れるかだけれど、焼きもいい。香ばしくて旨味が凝縮されていて最高だった。お値段は高かった(3500円くらいしたのを一緒に行った2人で分けて食べた)けれど、出しただけのことはあった。

男爵とメイクイーンの食べ比べ、全然味が違う

途中忘れられていたじゃがいもを頼みなおしたりしているうちにすっかり長居してしまい、ラストオーダーな時間が近づいてきた。
〆に焼きおにぎりとかもいいなと思ったけれどとんでもない会計になりそう&提供にだいぶ時間がかかりそうなのがわかっていたので、退店してセイコーマートで夜食を買って帰ることにした。


外を歩きたくなさ過ぎて中島公園から豊水すすき方面に歩いていくだけで良かったのにも関わらず、わざわざ大通を経由して帰った(要するに地下鉄2路線乗り継いで帰った)。大通駅で10分待ったのでその間にザンギ(セコマで一緒に買ったもの)をつまんだりしていた。

これも北海道の醍醐味


翌日はあともう帰るだけだったのでホテルで朝食を摂った後、早めの昼としてジンギスカンを食べに行った。

前日の炉端焼きウタリのとなりにある「いただきます。」というお店である。

行くのが想定より遅くなったこともあったが、12時より前だというのに思いのほか盛況で、これまた外で10分くらい待った。-5℃とかで外で待っているのは本当に寒い。だいぶ思っていたよりも長めに待った気がしていたが、実際テーブルについた時間は12時ちょうどくらいであった。開店して最初に入ったお客さんが帰るくらいのタイミングだろう。

「羊飼いのスープ」という名前のスープを使ったクッパ

 

余りにも寒かったので、肉と一緒にクッパも頼んでしまう。美味しかったしあったまるしであっという間に食べてしまった。
肉ももちろん美味しかった。

肉もいいが焼いた後のうまみを吸った周りの野菜も美味しい

札幌に限らないけれど、やっぱり北海道でジンギスカンを食べると気分が北海道になる。まあ本州とかでも普通に食べられはするのだろうけれど、なんとなく北海道でしか今まで食べていないからだろうか。
丸い状態のものと(冷凍状態で、焼くとバラバラになる)元からバラバラな状態なもののどちらで提供されるかは店次第だと思うけれど、正直どっちも美味しいので違いがよくわかっていない。解凍済で提供するか冷凍のまま鉄板に乗せるかの違い……くらいしか思い当たらないがまあ美味しいのでなんでもアリ。
ジンギスカンは服に臭いが付きやすいので、上着を入れるクローゼットがあったのが嬉しかった。まあこの後寒すぎる街中を歩いたためかさほど匂いが気にならなくはなっていたが。

食後はおやつの時間。
なんでも、クリスピークリームドーナツの北海道4店舗でしか販売されていないドーナツがあるとのことなので買いに行く。

最近人気の「シマエナガ

ついでにそのままイートインで温かいコーヒーと頂いた。食後の甘いもの、最高。
北海道に4店舗しかないのは意外だと最初は思っていたけれど、別にそもそもクリスピークリームドーナツの店舗ってそんな頻度では見かけないので別にそんなもんなんだと思う。

これで空港に行って帰る……前に、新千歳空港といえばこれ。

生ほっけ、美味しいし珍しい


立ち食いの寿司でちょっとだけ握りをつまんでいく。昨日食べたほっけを寿司で食べたが味わいが全然違って良かった。あとは定番のイクラと、フグも食べた。最後にわさび入りかんぴょうで〆てサクッと店を後にする。

高いので悩んだ末結局食べるイクラ

粋だとかそういうことではなく、単純にこの店は値が張るのであんまり長いするとお金が無くなる。一貫で400円くらいは普通にするのでたくさん食べるのには向いていない。

 


そんなわけで毎日いろいろつまんで食べていたらすっかりお金が無くなってしまった。
でもまあ北海道だもんな。行ったら1日に4食してしまうくらいの魔力はある。寒かったけれど行けてよかった。

また行きたい。すぐ行きたい。できれば本州がスギ花粉だらけで辛い時にオアシスとして行きたい……なんてことを思うけれど、飛行機移動にしろ新幹線移動にしろそれはそれでお金が飛んでいくからなかなか難しい。

まあ行くとしたら次は少なくとも暖かくなってからかな。