言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

カレー丼(そば屋)


カレーが食べたくなった。極めて普通のカレー。家で作った感じのカレーが食べたくなった。
玉ねぎをたくさん使って、あとはトマトとかが入っていてもいいかもしれない。じゃがいもとにんじんもあったら嬉しいし、肉もあったらいいなと言う感じのアレ。サラサラじゃなくてドロドロでもったりと重いものが今無性に食べたくなった。
どうしてかと言えば、暇なときに食堂の様子をひたすら映した動画を見たのがきっかけだ。市場とかそういう場所の朝からやっているような本当に素朴な食堂で、全部大盛りになっているご飯がどんどん作られていく様子は見ていて食欲を刺激される。そしてそこで出てきたカレーライスがめちゃくちゃに美味そうだったのだ。
食堂のカレー。すごく美味しそうな感じがする。社員食堂的なところでなかなかカレーを選ぶことはない(スーツで仕事しているときにカレーってなんか選びにくいし、小鉢とか選んで普通のおかず食べたくなる)のだけれど、機会のあるうちに食べておけばよかったな、と後悔した。常駐したことはないが、少しだけそういう食堂的な場所を使わせてもらったことがあったが、飽きるほど毎日使ったわけではないのでついぞカレーには手を出さなかった。またそういうところに常駐になることがあれば行きたいけれど、問題は今である。今、カレーが食べたい。

家庭な感じのカレーならば作ればいいという話もある。実際前6人前くらい作って4食くらいで食べきったりした。
ただカレーというやつはどうも作るのに時間がかかる。特に私が作ると人の数倍かかる。それくらい手際が悪い。葉物野菜のようにざっくり切ればいいものは得意だが、皮をむくのはピーラーであっても得意ではないし、それ以外の刻む工程等も不得意である。
できないことはないけれど焦ると絶対やらかすということでなかなか平日の夜19時過ぎにさてこれからカレーだ! とはならないので、じゃあまあとりあえず外食でカレーでも……ということになった。

一番普通っぽいカレーが出てくる店ってどこだろうといろいろ考えたのだけれど、なかなか該当する店が家の近くにない。カレー屋はある。ただしインドカレー(ネパール)だ。これはこれで好きだけれど、別ジャンルである。じゃあ松屋松屋があるからここのカレーでもと思ったけれどこれもまた別ジャンルだ。好きなのは好きなのだけれど、今はちょっと別ということになる。
ラーメン屋や中華料理屋にカレーがあったりなかったりすることも考えたのだけれど、そもそもあるかどうかからわからない状態である。
じゃあどうしよう、と思った時に最後思いついたのがそば屋だった。そば屋には「カレー丼」という食べ物があることを思いだしたのである。
そば屋の丼と言うのはまずはかつ丼だと思っている。そして天丼。この2つが2大巨頭で、他はあんまりイメージがわかないのだけれど、そう言えばカレー丼と言うメニューもあったりする。食べたことはないが見たことのあるやつだ。思い切って食べてみよう。なんとなくだけれど、すごく普通のカレーかあるいは和風な感じのカレーなんじゃないだろうか。きっと。

私は普段あまり夜には使わないそば屋に入ってカレー丼を頼んだ。カツカレー丼というのもあったのだけれど、カツは重いかなと思って代わりに単品でコロッケをつけたりした。
そうして出てきたカレー丼
味は……なんというかこう、普通だった。美味しいとか美味しくないとかじゃなくて、普通。めちゃくちゃ普通。
いやまあ普通にカレーが食べたかったんでしょ? と言われそうだけれど、まあそうなんだけど、そうなんだけどこれはなんというか思っていたのとは違うような、そうでもないような……。という感じでずっと悩みながら食べていた。
不味いとかじゃない。たぶん、美味しい。美味しいけれど、そう来たかー、と言う感じ。カレー丼ってこういう感じなんだね、という納得の味。きっとこれが食べたくなる日もある。あるけれど、これはカレーライスとはちょっと違うジャンルなのかもしれない……と食べ終わったあたりで思った。
ただこのカレー、コロッケに付けて食べると異様に美味しかった。そば屋のカレーは揚げ物に合う。
……あの店だけかもしれないけれど、とにかく美味しかった。抜群だった。丼より揚げ物だ。

カレー南蛮と言う食べ物があるけれど、あれはさらに麺つゆでのばすわけだから別物だよね。たまに食べたくなるし家でも食べる。あれはあれで大好き。そば屋でカレーを食べる時は南蛮と揚げ物だね。