言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

フラミンゴを見ながら食事ができるレストランに行ってきた


店の中にフラミンゴがいる……そんなわけのわからない店があるのはなんとなく知っていたのだけれど、ちょうど暇があったので一昨日その店に行ってきた。

 

「シーフードレストラン メヒコ」というのがその店の名前である。福島・茨城を中心に12店舗を展開しているレストランチェーンなのだけれど、そのうち5店舗で「フラミンゴ館」という愛称が付けられている。ただの愛称ではなく、これらの店には本物のフラミンゴが居るのだ。フラミンゴを見ながら食事ができるというなんともシュールな店舗構成となっている。
フラミンゴではなくサメの居る店舗である「シャークワールド」とか、大水槽の存在する水族館店舗である「東京ベイ有明館」なんてのも存在する。つまり全12店舗のうち半数以上は何かしら生き物が展示されているという変わったチェーン店である。

http://mehico.com/shop/index.html

↑店舗一覧


私が訪れたのは「いわきフラミンゴ館」である。「いわき店」とかの「店」ではない。「館」である。その時点でなんだか動物園とか水族館のような場所を想起させるのだけれど、実際動物園とかのフラミンゴ館にそのままレストランがくっついているようなイメージで全然相違ない。だいたい合っている。ちゃんとガラス張りになっているので水を掛けられたりとかそういうことはないようになっているが、だとしてもなかなかにシュールな光景である。

いわきフラミンゴ館は、いわき駅からバスで20分くらいの場所にある。
いわき駅前から小名浜行き(鹿島SC経由)のバスに乗って「沢目十字路」で降りてそこから徒歩5分くらい……とこれだけ書くとまあそんなもんかなと言う感じなのだけれど、この情報が公式HPどころかGoogleマップの乗換案内(公共交通機関案内)でも出てこないので調べる時はかなり苦労した。
新常磐交通のバスが近くに通っているらしきことを見つけて、その公式HPを見に行き、路線図と地図を照らし合わせて近隣のバス停を探し、そこから時刻表を見て……とまあこんな具合である。いわき駅から小名浜に向かうバスが5路線ぐらいあって、そのうち2路線が今回の目当ての「沢目十字路」バス停に到達するっぽい感じの路線図になっていたのに、実際調べてみたら1路線しかどうも到達しないとかもういろいろあったが、ともかくバスでも到達できることが分かったのでそれで行くことにした。
レンタカーを使うのもやぶさかではないが、バスで行けるならそちらの方が圧倒的にコスパがいい。往復しても700円くらいで済むのはいい。ついでに、そのままバスに乗っていれば小名浜に出るので「アクアマリンふくしま」という先鋭的な水族館に行くことができることが分かったので食後に寄ることにした。

それよりもなによりも、メヒコである。
前日に電話で予約しようとしたらもう枠が埋まってしまっているという事だったので、直接店舗に行って入り口で名前を書いた。1時間くらい待つということで呼び出し用のベルを渡さる。


「お車でお待ちください」とにこやかに言われ反射的に「はい」と答えたが、バスで来ているので待つ車がない。仕方がないので、駐車場の隅の段差で座って順番を待った。別に寒い日とかではなかったので大丈夫だったけれど、雪でも降っていたらしんどかったと思う。

20台くらいは止められそうな駐車場だった


まあ普通、自家用車で来るような店なのだ。一応周囲には戸建てのニュータウンみたいな場所があるので歩いている人がいないこともないような立地だけれど、家族連れメインのレストランということもあり私のように一人で歩いてくるような人はほとんどいないようだった。待っている間は少なくとも一人も見なかった。

待つのは想定済だったので気長に待っていたが、結局30分ちょっとで呼ばれたので想定よりも早かった。しかも、特に指定していたわけでもないのにフラミンゴのガラス前の座席に座ることができてしまった。

当然のように「いる」

4人掛けの席に1人というのはちょっと気が引けるが、案内したのは向こうなのでとなんとなく気持ちの上でだけ開き直る。まあフラミンゴの写真をせっせととっているのは私くらいだったので、明らかに観光と言うか初見なのがわかっているだろうから大丈夫だと思うことにした。

メヒコの名物はカニピラフである。サイズがわからなかったが、とりあえずMサイズで注文する。カニは剥くかどうか選ぶことができるのだけれど、とりあえず面倒のないように私は剥き身の方を選んだ。値段は変わらない。出てくる時のインパクトは剥かない殻付きのものの方がありそうだなとは思った。
あとついでにメニューにたくさん牡蠣のメニューがあったのでそれも頼んだ。生も一瞬考えたが、今回はバター焼きにした。

料理の到着を待つ間、私は観光客丸出しでフラミンゴの写真をたくさん撮った。



しかしまあ入店した時からずっとそうなのだけれど、視界の端にフラミンゴが入ってくる光景はなかなかシュールである。面白すぎて私などはやたらと写真を撮ってしまうのだけれど、大抵の人はもう見慣れているのか、特に気にもせず食事をしていてそれも驚きだった。小さい子供がたまにフラミンゴの話をしている程度で、あとは普通に庭園がそこにあるだけのようにみんな何も反応せず楽しく会話しながら食事をしていた。それもそれでシュールな光景である。背景でフラミンゴが喧嘩していても全然気にすることなくカニピラフを食べている。

そんなもんなのかと思いつつ待っているうちに、料理が運ばれてきた。

これだけ見ると普通だが、画角を変えるとこうだ。



もっと近くに寄って来るまで待とうかとも思ったが、全然来そうになかったので諦めて食べ始めてしまったがまあそれでも充分不思議な光景であるだろう。

ピラフは想像している10倍くらい美味しかった。パラッとしているのにジューシーさがあって驚いた。それって両立するんだ、という感じ。途中からテーブルに備え付けの胡椒を振ってみたりしたけれど、それもまた美味しかった。
美味しすぎてあっという間に食べてしまい、追加でカニクリームコロッケも注文してしまう。

これもまた美味しかった。
普段クリームコロッケを食べる機会がそもそもほとんどないのだけれど、めちゃくちゃ美味しかった。
さすがに牡蠣含めて3点で3500円くらい掛かってしまったが、大満足だった。「家族で出かけるちょっといいレストラン」という感じで、これはいいなと思った。なぜかフラミンゴがいるという点も含めて、休日のお出かけ先として楽しいだろうな、これは。皆で車に乗って来るところなんだ、ここは。

まあ別に私のようにバスに乗って一人で来たって問題ないだろうけれど。


そういうわけでシュールな体験を楽しんだ私はこの後、またバスに乗って次の目的地「アクアマリンふくしま」に向かうのだった。
ここはかなり先鋭的な水族館なのだけれど、大水槽の前に寿司屋があって魚を見ながら寿司を食べられるというこれまたシュールな体験のできる水族館で面白かった。

 

この日は不思議な一日だった。