言葉のリハビリ場

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「旅程を他人に押し付けろ! ~行程シャッフルフェスティバル~」


旅行をする時というのは、行程を事前に計画するだろう。もちろん、特に計画せず行き当たりばったりという場合もあるだろうけれど、そういうものも含めて、なんとなく自分の中に「旅行スタイル」を持っている人はいるはずだ。特に、一人旅の場合は自分のしたいように行程を組めるわけで、そのあたりはかなり個性が出る場所だと思う。

私の場合は細かく決まった枠のようなものがあるわけではないが、傾向のようなものはある程度示せる……のではないかと思っている。これまでの旅行スタイルについて振り替えって分析をしたり、あるいは何か研究をするような機会は全くないわけだが、それを他の人が見たら何か特徴のようなものが掴めたりするのではないかと思う。
掴んで何があるというわけではないけれど、たぶんこれは……面白いんじゃないか? そう思ってしまったわけである。

――自分の旅程を他人に押し付けてしまえ。

このアイデア自体は、以前に旅仲間の友人(先輩)が出したものだった。
いずれやってみたいという話は何度か出ていた。何年前のアイデアかはっきりしたことは思い出せないのだけれど、3,4年以上は前からたまに話は出ていた気がする。要するに結構前からアイデアはあったのだ。
これまで実施されることはなかったが、今がその時かもしれない。そう思ってTwitterで「旅行計画を立てて人に押し付けるやつやりたいな」とつぶやいたら件の先輩も乗ってきた。
こうして、晴れて実施されることになったのである。

GWあたりがちょうどいいのではないかということで、実施日はGWに決められた。同じ場所に連泊し、その中日を使って1日丸ごと、誰かの旅程に従って過ごそう、ということになった。
旅程を押し付けると言ったが、正確には旅程をシャッフルして過ごそうという規格である。自分の旅程を誰かに渡し、自分もまた誰かの旅程を引き受ける。旅程を貰うまで自分が1日どのように過ごすかはわからないのだ。

参加者は私含め4名。3月の末から4月の頭に色々話し合った結果、下記のようなレギュレーションが制定された。


・期間は始発から終電まで(自分のスタイルに合わせる)
・飲食代以外の旅費は原則計画者が負担する
・金額上限はなし、下限は目安2000円だがスタイルに合わせる
・電車の切符等は乗車変更ができるように原則現金で行う
・切符等の発券は実施前日に行う
・徒歩は原則2km程度、それ以上はタクシー利用可(計画者に請求)
・チェックポイントを3,4箇所用意し、Twitterで写真と共に指定文言をつぶやく(証拠写真的な扱い)


また、できるだけ「どれが誰の計画した旅程か」ということは伏せられることになった。誰が計画したのかわからない状態で旅に出るわけである。帰ってきてまた顔を合わせたときに誰の計画だったかということを開示する(ことになるはずだ)わけだが、行程から誰のものだったのかを推理する楽しみというのもあるわけである。
参加者は全員旅仲間でよく一緒に出掛けるし、一人旅の様子もSNS等で見たりもする。なのである程度は推理をする情報は持っている状態になるわけだ。バレバレかもしれないし、案外わからないかもしれないかは当日になってみないとわからないが、結構楽しみな要素である。

レギュレーション自体は一見すると細かいように思えるが、旅程に干渉する部分は意外と少なく、組み方自体はかなり自由である。移動に関するルールが多いが、別に電車に乗らず1日路面電車等で街中を敢行する案を作っても問題は全くないし、逆にいきなり新幹線に乗せて終点まで行かせても全く問題はない。問題なく帰ってこれる計画ならば別にいいのだ。
基本的には「自分が一人旅をするなら」という想定で計画することが推奨されてはいるが、別にそれだって守らなくったっていい。どんな計画をするか、というのは思い切り自由である。
ただまあ「朝から晩までイオンモールで過ごせ」みたいな計画はさすがにやめにしよう、ということは確認した。基本メンバーが旅好きなのでそういう計画を出してこないとは思っているが、ルール上は別にできてしまうので、一応やめた方がいいだろう、という合意はしてある。


こうして「旅程を他人に押し付けろ! ~行程シャッフルフェスティバル~」が開催されることになった。


非常に楽しみなイベントである。
というかもう、計画の時点でだいぶ楽しかった。こんなに旅行の予定に頭をひねったのは久しぶりである。案も仮で複数考えて、最終的に2案に絞ったのだけれど、正直どっちも自分で行きたい旅程である。この企画とは別に個人的に実現させたい気持ちしかない。
私の場合本当に自分で行きたい旅行の計画、という形で作ったので、途中組みながら何度かこのまま自分で行きたいな、と思ったりもした。

でも代わりに、今の時点で自分がどこに連れていかれるのかわからないという状況も非常に面白いと思っている。一体全体どこに飛ばされるんだろうか。怖さもあるが、全部誰かが手配済である等状況は案外気が楽でもある。


実施の際の顛末はまた後日、実施後にでも公開しようと思う。

 

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