言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

12月と冬

 

もう今年もあと1か月を切った。早いものである。
12月に対して「やっと12月になった」と思う人は少ないと思う。多くは「もう12月なのか」と思うことだろう。私もそうだ。
ところがまあ、幼い頃は両方の思いを同じように思っていたりもした。
なぜかと言えば、私の誕生日が12月にあるので、それが待ち遠しくて仕方がなかったのだ。12月は誕生日に始まってクリスマスがあり、冬休み、年末年始、と楽しいことが目白押しだったのである。
年間を通して何かプレゼントなりお金なりをもらえる機会というのは少ないけれど、私の場合それが12月から1月にかけて誕生日クリスマスお年玉と一気に固まっていたので、さながらボーナスステージのようでもあった。

大人になってさすがに誕生日に何かをするということはなくなったけれど、それでもたまに知っている人から何か声でもかけてもらうだけで嬉しいものは嬉しい。
おかげで今でも12月には悪いイメージはなく、なんとなくちょっと特別な1か月だな、という思いがあったりもする。

12月は変わり目の季節でもある。もうすっかり冬だ。この間までそろそろもう秋なんだな、とか思っていたように感じるけれどもうすっかり冬に入りつつある。

このところ晴れた日が寒くて雨の日が暖かいというちょっとよくわからないような気温の日があったりもしたが、まあおおむねこれからはずっと寒くなっていくようである。ただ日中の気温はまだそれほど下がらないようなので、朝晩だけがぐっと冷え込んできていよいよ気温差が大きくなっていくようでもある。
この間まで夏が終わって過ごしやすい気温になったなと思っていたのだけれど、あっという間に手足が寒くて困ったり、暖房を入れるようになったりして季節の移り変わりというのは本当に意識しないと早いものである。

実際のところ、体感する「秋」が短いというのもある。気温で言うとちゃんと下がっていってはいるのだけれど、私の場合例えば金木犀が花をつけているのを見たり、落葉樹たちが紅葉しているのを見たりするまではなかなか秋だな、と実感しにくいようなところがある。
金木犀の開花時期に関して言えば10月の頭くらいから後半にかけてなのでまさに秋真っ盛りといった時期なのだけれど、私は金木犀の開花を見てやっと秋が始まってきたな、くらいの感覚でいる。
さらに紅葉に関して言えば、11月の後半くらいにならないとなかなか色がはっきりと付いてこないようなところもあって、やっと木々が秋の色になったなと思う頃にはもう実質冬が始まりつつあるのである。
これは、私のとっての「秋」へのイメージが、色で言うと黄色からオレンジ、赤あたりのいわゆる暖色系統の色であることが大きいと思う。イメージの色と実際の色とはちょっと季節がずれているのだ。

暦の上では立秋(8月7日)から立冬(11月7日)が秋とされているが、3年に1度閏月が入る関係上多少今の暦とは前倒しに設定されている。気象庁は9月から11月を秋としているようなので、まあこれが今も昔も変わらない秋の時期設定ということになりそうだ。
ということはやっぱり、12月はもう冬なのである。
イチョウなどは場合によっては今くらいの時期に鮮やかな黄色になっていくものが結構あるけれど、秋なんだなというよりはもうすっかり冬が来てしまったよという、そういった象徴なのかもしれない。
11月中旬くらいに北海道に行ったりすると、もうイチョウの葉がきれいに色づいていて感覚がバグる。それが札幌などでは街中に溢れているから勘違いするけれど、イチョウが色づくということはすっかり冬になりつつあると、そういうことなのだ。

もう12月、やっと12月。
いろいろと用事で埋まっているのであっという間に過ぎていきそうな感じもある。余計な通院予約も含めて月に3回も午後半休を取得するというよくわからない休暇予定にもなっているけれど、まあなんというか慌ただしい師走らしいと言えば師走らしい。
その後はなぜか1月の予定だけが全く決まっていなくて、2,3月の予定の方が先に埋まっているというよくわからない状況になっているけれど、まあきっと1月は1月でいろいろあるんだろうな。
まあ今年も忘年会やら新年会やらがないので、そういう意味では無茶は少なくていいかもしれない。