言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

お箸で食べるパスタ

五右衛門というパスタのお店がある。フォークやスプーンの類は出てこなくて、代わりにお箸が出てくるお店だ。
正式名称は「洋麺屋五右衛門」というだけあって和風のパスタに限らず、イタリアンやそのほか欧米風のパスタまで結構幅広く取り揃えている、そんなお店である。割と関東に偏ってはいるもののある程度全国にも店舗を展開しているチェーンだ。

私にとっては小さい頃から家の近くにあるチェーン店だったということもあって結構なじみがある。最近になってそのよく利用していた店舗は閉店してしまったのがちょっと寂しいけれど、徒歩圏内にもう1店舗なぜか店舗があるので、この間そちらを久々に利用してきた。

小さい頃はそれこそ何の疑問も持たずにお箸を使ってパスタを食べていたのだけれど、最近になって、なんとなくお箸で食べる違和感のようなものを覚えるようになってしまった。お店に行ってもなんとなく手がフォークを探していることに気が付いてしまった自分がいるのだ。
まあ他のお店でも別にお箸は使わないし、何なら家でもお箸で食べようとするのはコンビニの「パスタサラダ」の類だけだ。それ以外は基本フォークを持ってきて食べる。それがもう染み付いてしまっているからこその違和感というか、慣れない感じが出てしまうのだと思う。ラーメンなり蕎麦なりであればお箸で手繰ってすすって食べるということになるけれど、パスタだとそうはいかないので、一瞬どうしたらいいか考えてしまうのだ。
もっとも、慣れてしまえば別にどうってことはないのも事実だ。食べ始めは違和感があっても、だんだん慣れてきて自然に使えるようになる。適応するまでの時間が長いだけで、お箸の使用自体に違和感はないわけでそういう意味では全く問題ない。

まあチェーン店だから、言えばフォークとかも用意がありそうな気はするけれど。


パスタだとお箸はどうしても最初違和感があるけれど、洋食やフランス料理のコースみたいなものでお箸が出てくる場合は案外すぐに違和感なく適応できたりする。
数年前に行ったおしゃれな旅館の夕飯が和食ではなくてそういうちょっとおしゃれな欧米風の料理だったのだけれど、ナイフとフォークではなくてお箸がメインというものだった。選択制だとどうしてもマナー的にとかいろいろ考えてナイフとフォークの方を手に取ってしまうけれど、初めからお箸がメインとくれば気が楽なものである。
サラダとか前菜には結構フォークでは扱いにくいものがあったりするので、お箸の存在はありがたいものである。ケッパーとかほんと好きなんだけれど、すぐどっか行っちゃうから。


やっぱり、パスタというのが特殊なんだと思う。
麺類はおおむねお箸で食べるものである中で、パスタだけは基本的にフォークで食べるものである。しかも(麺状のパスタに限って言えば)くるくるとフォークに巻き付けて食べるものだ。お箸で手繰ってきて食べる、というスタイルとは大きく異なるものである。形状は似ていてもずいぶんと食べ方は異なるものだ。
逆に、ラーメンやら蕎麦やらをフォークで食べるというのはかなり違和感がありそうだけれど、外国に行くとカップ麺とかは基本フォークで食べている姿を見るので、まあそういうものなんだろうな。
しかしまあ、細麺ならばまあいいだろうけれど、太いうどんとかはどうするんだろうな。フォークの隙間には到底入りっこないサイズのうどんだって普通に存在するけれど、あれも太いパスタみたいな感じで食べるんだろうか。……コシのない伊勢うどんとかはそういう意味ではすごく食べづらそうな気がするな。
お箸で食べるパスタは違和感ぐらいで済むけれど、お箸で食べないうどんというのはなかなか……まあ何とかなるのかな。今度こっそり家で試してみよう。