言葉のリハビリ場

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ケチャップ味のナポリタンが食べたいなって

最近、冷凍食品でも小分けになった形でナポリタンが売られているのを見つけて買ってしまった。付け合わせとしてはもちろん、パンにはさむのも推奨している商品である。
それでまあどんなもんかと食べてみたけれど、結構美味しかった。美味しかったんだけどこう、なんというか「スパゲッティ」というよりは「パスタ」な味というか。ケチャップ風味よりもトマトっぽくて、美味しいけどナポリタン……だろうか? みたいな気持ちになってしまった。嫌普通に美味しいんだけどさ。

ナポリタンは、世の中的には「喫茶店の味」ということになっているけれど、私自身の経験としてはあまりそういう店で食べたことはない。
まあそもそも喫茶店というのはあんまり入ったことがない。カフェみたいなところにはよく行くけれど、喫茶店となるとなかなかどうだろう、ちょっと敷居が高いような趣がある。
まあ喫茶店とカフェの違いについてはよくわかっていないし、なんとなくの見た目とか名乗りで判断しているだけだ。実際どれほどの違いがあるのかはわかっていない。
話に聞くところによれば昔はタバコが吸えて机がインベーダーゲームで、アルコールも提供していて……というところだったようだけれど、さすがに今時それほどのコテコテの喫茶店はなかなかない気がする。まあ別にそういう店に入りたいわけではなくて、興味があるのはあくまでナポリタン、それも喫茶店で食べるナポリタンというやつなわけだけれど。

ナポリタンについては、鉄板ナポリタンの店、というように専門店になっている場所に食べに行ったという例外はあるが、基本的には家で食べるもの、というイメージの方が強いのだ。自分で作ったことはないので、小さい頃の日曜日のお昼とかに食べたそんなイメージである。そういう意味では最近全然食べていない。
ナポリタンを一番よく食べるのは……たぶん、弁当とかのハンバーグの下に敷かれているあれかもしれない。家庭の味ではなく、業務用の味、という感じ。あのスパゲッティのことをナポリタンと呼ぶと怒られそうな気はするが、家以外であればハンバーグの付け合わせのイメージというのは結構ある。あれはあれで美味しいと思うけれど、(本来の役割通りではあるが)油を吸っているのでちょっと重いのが難点だ。残す人も多いと思う。
たまに、ちょっとおしゃれなお店のハンバーグの付け合わせにもナポリタンがあったりしてびっくりするのだけれど、食べるとめちゃくちゃに美味しかったりして二重に驚く。

パスタ……というよりは、スパゲッティ(と呼称する方が何となくしっくりくる)を茹でて具材(ピーマンとか玉ねぎとかウインナーとか)を炒めているフライパンにあげ、ケチャップで味をつけるというあの食べ物が、不思議な出世を遂げていてしかも美味いとなると変な感動のようなものがある。
非常に庶民的というか、ともすればノスタルジーに浸れるような食べ物ではあるけれど、私はあのケチャップで味付けされたスパゲッティのことは結構好きである。フライパンで作る以上一度にたくさんできないので親は割と嫌がっていたが、定期的に食べたくなって頼んでいた。

そういう意味では、いわゆる喫茶店ナポリタンというのはかなり興味のある存在である。味付けの関係上家で作って食べるのと大きく違うとは思えないけれど、やっぱり喫茶店で食べる方がおいしいのだろうか。歌舞伎の人たちが良く歌舞伎座の近くにあるというお店で必ずナポリタンを食べる、みたいな話を聞いたことがあるが、やみつきになる要素があるのかもしれない。
普段入ろうと思わないのであまり探したことがなかったが、よくよく見てみると街中に意外と古くからありそうな喫茶店というのは残っている。あの重そうな扉とあまり中をうかがえない感じからちょっと入るのに勇気が要りそうではあるけれど、挑戦してみたいところだな。
休日の昼下がりにゆっくりするつもりで行くのがいいんだろう、というイメージだけれどどうだろう。近所の喫茶店で試してみたいところである。
なんというか、大人の休日って感じがするんだよな、喫茶店
ただし、食べるのは子供っぽいナポリタンだけれども。