言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

チキン南蛮が食べたい病

チキン南蛮が食べたい。美味しいチキン南蛮が。いや、美味しくないチキン南蛮が存在するかと言えばそうではないと思うし、チキン南蛮なら大抵美味しいのだけれど、そういうことではなくて、「こんなの食べたら今まで食べてたチキン南蛮には戻れないわ!!!!」と言うようなものがあるのかもしれないし、あるのならば食べてみたいし、と言うことである。
まあチキン南蛮に限らないんだけれど、普段食べていたもののさらに一つランクの高いものに出会ってしまったとき、「こんなの食べたら今までのには戻れないよ!!」という衝撃を受けることはよくある話である。こんなうまいものがあったなんて、という衝撃であり、今まで食べてたものは別物だったのか、という衝撃でもある。
もっとも、いつもの味はいつもの味で「戻れなくなる」なんてことはなくて「そうそうこういうのでいいんだよ」的な別の満足感ゲージを持っているので、本当は戻れなくはない。感覚の話である。寿司とか別に回らない寿司を食べたことがあっても100円寿司とか普通に行くしね。

それよりも何よりもチキン南蛮である。チキン南蛮は(松屋の新作メニューのようなものは例外として)基本的には揚げ物であり、甘酢で作ったソースをまとっており、そしてタルタルソースがかかっている物である。でもまあ別に甘酢がないものでも文句など何もないし、タルタルソースがないものであってもそれはそれでもう唐揚げに甘酢ベースのタレなりソースなりをかけただけでも美味しいし問題ないよねという具合なので、何をかけて何をかけないとかどれが発祥でとか本家がどうとかそういった「チキン南蛮原理主義」的な話は一切しない。だって美味いし。
とりあえずまあなんというかチキン南蛮は大前提として揚げ物であり、高カロリーな感じで何かしらソースがかかっている物であるわけで、いわばこういった特に運動もしない家にこもりっきりの期間の食べ物としては「禁断の味」ともいえる食べ物であろう。なのでもうずいぶんとチキン南蛮を食べていない。だから食べたいなとこうしてふと思って、文章にまでしてしまっているのである。以前にもチキン南蛮について書いたことがあるような気がしたけれど、検索してみたら何もヒットしなかった。幻覚だったみたいだ。
それもこれも、チキン南蛮の写真を見てしまったがためのことである。見たら食べたくなる。そういうものだ。要するに飯テロを食らったわけである。

別に気にせず食べに行けよとか買って来いよとか作れよとか言われそうだけれど、チキン南蛮ってなんとなく家で食べるというよりは、仕事の昼休みとかに、「あーもうイライラするし疲れたし思い切って食べちゃおう」と言うようなテンションで食べるものなんじゃないかと思っていて、まあなんというかそれくらい理由があるとチキン南蛮の高カロリーへの言い訳が成り立つような、そんな気持ちでいたり、いなかったり。ともかく食べたいなと言う思いが強まってしまったというわけである。

さっきチキン南蛮の原理主義的な話はしないと言ったけれど、そういえば発祥の地と言うのは宮崎である。宮崎には訪れたことがあるけれど、その時チキン南蛮を食べたかどうかで言うとたぶん食べていない気がする。延岡に止まった時は夕飯で寿司を買ってきて食べたし、宮崎駅の高架下で店を見たけれど、結局その日都城まで行って昼ご飯を食べたんだっけ。だから宮崎ではチキン南蛮を食べていない。それ以来宮崎には行っていないし。ちょっともったいないことをしたのかもしれないけれど、まあ、それはそれでまた行けばいいし。

チキン南蛮が食べたい。食べに行きたい。食べに行こうかな。もう少しやめておこうかな。宮崎まで行かないけれど、食べたいな。宮崎にも行きたいな。