言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

のり弁はのり弁のままで


無性に食べたくなって、のり弁を食べた。よく行くお弁当屋さんにものり弁が置いてある。ほかの大手のお弁当屋さんのものとほとんど変わらない内容ののり弁だ。370円ののり弁。味噌汁をつけると+100円なので、相対的に味噌汁が高く感じる。マジックのようだ。
私は味噌汁が好きでしかも食事中は何かと水分が欲しいタイプなので、どんなお弁当を買うときも必ず味噌汁の類をセットで付ける。370円だろうと900円だろうと。あるならば付ける。それだけだ。
弁当屋さんで売っている、大きな鍋でたくさん作った味噌汁って美味しい。なんだか学校給食を思い出すような懐かしい味がする。きっと学校給食も同じように大きな鍋で作っていたんだろうな。お弁当屋さんもそれは変わらないんだろう。
今日は50円引きの割引券を持っていた。味噌汁とのり弁合わせて470円が420円。安い。こういったとき値段を牛丼屋と比べてはいけない。どんぶりとお弁当は別。食べたくなったら牛丼だって食べるし、食べたくなったからのり弁を食べている。

それよりもなによりも。

今日はすごくおなかがすいていた。給料日が20日なのでお金はあんまりないような気がするけれど、財布には現金がそこそこ入っている。肩代わりしていたチケット代をもらったからとか、カードで大きな買い物(PCを買った)をしたのを忘れているとか、まあそういうことなんだけれど、財布にお金が入っていると気持ちが少し大きくなるものである。
だから、今日はのり弁をちょっとだけグレードアップして、特のり弁を食べることにした。特のり弁はまず形状からして違う。ほっともっととかだとあんまりのり弁と差がないのだけれど、私が今日行った店ではのり弁と特のり弁には大きな違いがあった。

ご飯の上におかずがのっていないのである。これは驚きである。のり弁といえば、ご飯をしいて、おかかをのせて、のりで覆う。その上におかずをのせて出来上がりという代物である。それがセパレートになっている、それだけでなんだか普通とは違う。
おかずもちくわの磯部揚げと白身魚のフライがあって、あと唐揚げがついていた。それになぜかマカロニサラダ。フライの下にパスタが敷いてあったからそれだけでパスタがかぶってしまった。きんぴらごぼうの類は乗っていなくて、どうもリストラされた様子。なんだかちょっと毛色の違うのり弁、それが特のり弁だった。

美味しかったしおなか一杯になった。なったけれど、まだ、のり弁が無性に食べたいという気持ちが残っている。
そう。私はのり弁が食べたかったのだ。特のり弁は美味しかったけれど、似て非なるものであったのだ。
のり弁が食べたい。アップグレードしてあるものではなくていいから、のり弁が食べたい。不思議なもんだけれどそういうもんなんだろう。

のり弁はのり弁。
ああ、食べたい。明日また食べてしまおうか。また、というか、普通ののり弁を久しぶりに。