言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

消費税が今度また上がるけれど


すっかり忘れていたけれど、来月から消費税が8%から10%に増税される。決まった時はずいぶん先のことだと思っていたけれど、こうしてみるとあっという間にその日が来てしまう。

前回の消費税増税時は、私はレジにいた。別に買い物をしていたわけではなく、まあ某小売店の店員だったわけだ。
5%から8%になるという時、最後の2週間くらいはとんでもない忙しさだった。
ポイントカードを導入しているチェーンだったので、たまにそのポイントがいつもの何倍か付与されるようなキャンペーンデーを開催したりしていて、そういう時は2台あるレジが忙しい時間帯で2,3時間稼働しっぱなしで休憩にもおちおちいけないような、そんなお店だった。増税前の2週間はそのレジの混雑が毎日ポイントのキャンペーンデーのようなものだったのである。とんでもない忙しさだ。
レジは2台あったが、たいてい3人でお店を回していた。時間帯にもよるけれど、多くても全部で5人とかである。1人朝から晩までいる人、2人が朝から夕方まで、2人が昼から夜まで、みたいな感じのシフトが多かったと思う(もっとも5人確保できない日も多く、2人で店を開けたり閉めたりという日も普通にあった)。
シフトは大抵1時間とか30分区切りで仕事内容が設定されている。1人がレジやレジ周りのメンテナンス専属で、もう1人が品出ししつつ混んでいたらもう1台のレジに入るような運用である。そうすれば3人でも1人は休憩あるいは店長や副店長なんかは裏でシフト作成やら報告書作成やらなんやらする作業があるので、その時間に回せるわけだ。もちろんキャンペーンの時はその限りではなくレジにつきっきりになったりするけれど、月に2,3回くらいのことなのでそう言ったときはちゃんとシフトも厚めに組まれていた。

ところがまあ、増税直前の毎日の駆け込み需要にはこのバランスの取れていた仕組みがあっさりと崩れてしまったのである。何せ毎日キャンペーン時のような猛烈な混雑である。シフトはそんなに厚くしていないのに、どんどんお客さんが来てしまう。たくさん買うと配達料が無料になるサービスをやっていたのもあって、大量に買い込む人が多くてレジも全然回らないし、何より3人しか店員がいないとレジに2人であとは売り場を何とかするので精一杯なのだ。消耗品はすごい勢いで売れていくのですぐ補充しなくてはならないし、商品の場所は聞かれるしで全然回らない。あれは大変だった。
増税前の駆け込み需要、おそるべしである。

あれが2014年だというから、もう5年も経ったわけである。時が流れるのは早い。
今回は、そういった小売業には身を置いていないというのもあってか、増税前の駆け込み需要がすごい! といった雰囲気を全然感じていない。まあ相変わらず消耗品、それも日用品なんかはよく売れているらしいけれど、2014年の時ほどではないそうだ。
どっちかというと軽減税率が導入されることによる混乱のほうがずっと大きそうだな、と思うわけで。食品だってイートインとテイクアウトでは税率が変わって来るそうだけれど、マクドナルドではどちらも同じ値段になるように調整するらしいし、もう何が何だか。

あと一時「消費税が分かりやすいように税抜きで表示するのはやめよう」みたいな風潮だか仕組みだががあって、ずっと税込み価格で表示されていた時もあったけど、あれって2014年の消費税増税以降なくなったんだろうか? 私の働いていた店では少なくとも2014年3月までは税込み価格表示で、それ以降は増税にかこつけて値札を取り換えた際に全部税抜き表示になって、税込み表示が小さく隅に書かれるようになった。軽減税率導入でその辺の値札の仕組みとかも結構変わりそうだよな、と思いつつ、こういうのはその日を迎えないとわからないしたぶんその日を迎えてもわからないことだらけなんだろうな、と思うわけである。