言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

雨が降れば

雨が降って嬉しかった事って、あまりないと思う。なんとかひねり出す感じで思い出したとしても、そのほとんどはネガティブな理由なことの方が多い。
例えば、小学生の時(泳げないので)プールの授業が嫌いだった私は朝から雨が降ると内心とても嬉しかった。プールの授業はたぶん必要な授業数がちゃんと定まっていたわけではなかったので、雨でなくなればなくなるほどやらなくてすむので嬉しかった。一定の水温がなければ開催できないというルールでもあったので、それで気温が下がってくれればそれはそれで良かった。
まあ残念ながらこれはきわめて負の感情に由来するものである。雨が降ってくれて良かった! とは思っているけれども、本質はそこにはない。嫌なこととから逃れる手段そのものである。


逆に雨が降って嫌だったことならたくさん思い出せる。小さなことから大きなことまで。小さなことは、靴のなかに水が染み込んできてしまう時。買ったばかりの靴なら防水加工も上手く機能していたりするけれど、履き古した靴はあっという間に水浸し。これは結構嫌だ。一日はきっぱなしならまだ良くて、脱いだり履いたりする必要がある時がなんとも嫌なものである。濡れた靴に足を突っ込む時の感覚は何事にも代えがたき不快感がある。
大きなことは、雨天中止系のイベントだろうか。毎日あるイベントではなく、一回きりのようなイベントではそれこそ神にでも祈るような気持ちで雨が降らないことを願うものだ。雨と言うより台風だけれども、高校生の時に最終日の文化祭が台風接近に伴って半分で中断、そのまま中止という事件があった。そういう取り返しのつかない中止は困るものである。
体育祭が雨で2回くらい順延したこともあったが、それは実施日が平日になるという事はあったけれども、それでもまあ開催が出来ないわけではないので、そこまで嫌な思いをした記憶がない。
まあでもやっぱり水泳の時の私と同じように、なくなってくれと思っていた人もいるだろうから、そういうもんなんだろうな。


旅行の時の雨降りは、基本的には嫌なものである。雨が降った方がいい旅行と言うのはあまり聞いたことがない。私自信もあまり経験したことがない、というか感じたことがないものだけれど、例えば水量の少ない滝が多少潤うとかそういう事はあるかもしれない。私の場合は素敵な清流が淀みきった茶色い濁流へと変身してしまったとか、展望台から望む綺麗な景色が白い靄につつまれてしまったとか、そういった事ばかりである。そういうものだ。そういうものなんだ。


雨の季節は長い。夏が来てどうせ暑さにうんざりするんだろうけれど、とりあえずこのじめっとした不快感と闘う毎日である。