言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

そばかうどんか

そば派かうどん派か。今の話をすれば、正直どっちも好きだと答えてしまう。どっちも好きだし、どっちも良く食べる。立ち食いならそばが多いけれどそれは関東にいるからであって、関西方面や九州に行けば立ち食いも基本的にうどんである。店に入って食べる時もほぼ同様のことが言えて、関東か関西かによってうどんが多くなるかそばが多くなるか多少ぶれるというくらいであって、どちらも等しく好きであると言える。

小さい頃は、完全にうどん派閥の人間だった。というより、そばがあまり好きではなかったのかもしれない。
原因は完全に家で食べる乾麺を茹でたあのそばで、あれが本当に好きではなかった。原因はいろいろあってまったく冷たくなくてぬるかったからとかあるのだけれど、それ以上に私は乾麺なら圧倒的にそうめんが好きだったので、そばの日はもはや「ハズレ」だと思っていた。未だに乾麺の麺のそばはあまり好きではない。立ち食いそば屋で出てくるような麺とそうクオリティは変わらないどころか、下手するとそばの含有量としては圧倒的に乾麺のほうが上である気がするけれど、それでもどうも好きになれずにいる。美味く思える食べ方があるだろうか。

対して、うどんは幼い頃の我が家で食べることはほとんどなかったように思える。母親が圧倒的に乾麺のそばが好きだったからだ。そうめんはせがんで出してもらっていたが、うどんはそもそもあまり食べるイメージがなかった。食べても焼うどんである。
ところがまあ、外食をするようになるとうどんは非常に安いので財布の事情的にも安くてお腹一杯になるうどんというのはとても嬉しいものであるので、良く食べるようになった。そばがそこまで好きではないと自分で思っていたので、うどんばかり良く食べていたように思える。

そばが好きだと思ったのは、立ち食いそばを食べるようになってからだ。からあげそばやコロッケそばと言ったものに出会ってからは、なんだかうどんでもそばでもどちらも大好きだと思うようになったのである。
どういう変化があったのかよくわからないが、そばに関しては「家で食べる乾麺の呪いからの脱却」だと勝手に思っている。あれから離れれば離れるほど美味しく感じるし、逆に近ければ近いほど家のそばを思い出して嫌な気持ちになる。1度だけ本当に家で食べるのと同じ味のそばに出会ったことがあったので、あれはたぶん同じような乾麺を同じように茹でて出されたものなんだと思うことにした。


ところで、日本三大そばというのは出雲、戸隠、わんこ(岩手)そばであるらしい。それに加えて、江戸そば御三家と言うのがあってこれは更科、藪、砂場であるらしい(砂場は大阪)。結構明確に名前が出てくるものの、日本三大うどんとなると三大なのに6つくらい名前が挙がるから面白い。讃岐や稲庭は不動のようだが、3枠目が五島(長崎)、氷見(富山)、水沢(群馬)と諸説あり、最近は面倒くさくなったのか5大うどんと呼ばれているのだとか。それだけいろいろ地域性や特徴なんかがあるということだろう。
うどんもそばもいろいろ地方によって違いがあって面白いので、旅行の時とかに積極的に取り入れて行きたいと思う。うどんとそばだけではなくて、あまり外で食べたことのないそうめんも旅行先で食べてみたい。考えれば考えるほどいろいろ湧いてくる、麺類はげに恐ろしきものなり。