言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

肉まんに何つける?


急に肉まんにつける調味料の話になった。
肉まんにつける調味料? 私は何もつけない。だって味がついてるし。でもまあ醤油を付けて食べると言う話は聞いたことがある。あとは酢醤油とか。長崎に行った時に聞かれてびっくりした事はあるけど、そういう文化があるのは知っている。あとはからし。シュウマイにカラシをつける感覚だろうからわかる気がする。私は肉類にカラシをつけないのでやらないけれど、普通に違和感なく食べられると思う。
こういった話は明確に地域性が出るので面白い。いろいろ例に上がる物はあるけれど、酢醤油とかからしとか、あるいはポン酢というのは地域が偏っているので、それだけで話が地域性と相まって面白くなるものだ。
関東というか東日本は圧倒的に何もつけない勢が多数を占める。西に行けばいくほど調味料を使う割合が増え、近畿あたりはからしが圧倒的上位、そして九州は酢醤油が圧倒的である。山陽地方ではちょうど間を取ってからし醤油とかが人気であったりするらしく、意外とその食べ方は多様である地域的であることが分かる。

ところが、肉まんにソースをつける、と言われた時にははたと困ってしまった。肉まんにソース。地域がわからない。私としても初めて聞いたので、とりあえず調べてみる。
どこの地域なんだ、と調べてみるも、明確な地域が出てこない。酢醤油のようにここはこれ! というのではなく、ソース派はどこの都道府県でも1位ではないとかいう見解が出てくるのだ。そして2位に入る県は長崎、兵庫、神奈川だという。実にまとまりがない。どう言ったわけだろう?
共通して言えるのは、中華街を擁する町であるということだ。貿易港、つまり港町であるとも言える。外国の文化が入りやすい地域であり、なおかつ中華街として発展した地域がある。
もっとも、中国にソースを肉まんにつける文化があるかと言えばそんなことはないようだ。ただし料理にかける文化はある。調味料にウスターソースを使用した中華料理は存在するし、普通に卓上の調味料としても置いてあったりする。その流れを汲んでのことなのか確かに長崎では皿うどんウスターソースをかける習慣があるわけで、その流れで肉まんにもかけるようになったのかもしれない。

まあルーツは一旦置いておくにしても、果たしてそれは美味いのだろうか、というのも問題である。だから私も家でやってみた。醤油やからし酢醤油は普通に美味い。味も想像した通りで、中華料理の延長線上にこう言う料理があるよね、という味である。外で食べるにはひと手間かかるので面倒くさいけど、それでもありだなと普通に思える味だった。
そしてソースはと言うと、これはかなり新しい味だと感じた。ものすごくジャンクな、おやつを食べているような感覚になる。美味しいのは美味しいけれど、肉まんではない別のものを食べてるような新しい感覚だった。たぶんからしあたりを一緒に付けて食べても美味しいと思う。そういう味だ。極めてソースの味を強く感じられる、パンチの利いた味とでも言おうか。肉まんにソースを最初にかけた人はこういった新しさに惹かれていったのかな、なんて思うに至る味だった。

何でも食わず嫌いは良くないので試してみたけど、新しい発見があって実に良かった。ただまあ私個人としては家にいるとき以外は面倒くさいので何にもつけずに食べちゃうだろうな、と思ったけど。