言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

2冊のマンガ

 

同じ漫画を2冊買ってしまった。やったことのある人が多そうな「家にあるのに買ってしまった」パターンではなくて、棚から順番に4冊抜き取った結果2冊被っていたのである。やってしまった。しかも新品ではなくてBOOKOFFにある中古だ。

私は数年前からせっせと『クッキングパパ』を集めている。100巻超えの作品だし、今も続いているものなのでさすがに纏めてなど買えるはずもなく、だいたい中古で100円くらいになっているものをちょっとずつ購入しているのである。このご時世、電子書籍にでもすればよかったのだが、中途半端に集めてしまっているのに今更変えるわけにもいかなくてずるずると続いている。2ヶ月か、3ヶ月くらいのペースで2~4冊ずつ買っていて、この時も4冊まとめて購入するに至ったわけだ。ちゃんと家にある巻数は事前にチェックしてから購入したのだが、まさか同じ巻数の本を2冊手に取っているとは露ほどにも思わず、また運の悪いことに61巻から4冊買ったので違和感も覚えることはなかったのである。

そういうわけで我が家には今『クッキングパパ』の62巻(中古)が2冊ある。62巻はニューヨーク編が丸々収録されていて、一応単体でも読めるけれども、ニューヨークに行くに至る経緯は61巻に収録されているのでやはり62巻単体での価値はさほど高くない。むしろ単体で読むのにはいまいち状況がつかめなくて困りそうだ。だから人に譲渡するというのは少し難しい。となるBOOKOFFにて再度売却すれば良いのではないかという話だが、元々中古なので10円くらいにしかならないだろう。捨てるよりマシという程度。購入価格が100円だから金額的には大したダメージではないのだけれど、気持ち的なダメージは大きいものだ。

小さい頃『トム・ソーヤの冒険』が2冊被ってしまった事があった。この時は、もともと我が家にこの本があったことを知らなかった祖母が、何かのタイミングでプレゼントとして渡してくれた事により「被り」が発生してしまった。事故みたいなものである。その時はなんとなく被ってしまった事は言いだせず、しばらく我が家には2冊の『トム・ソーヤの冒険』が存在していた。完全に同じ出版社のものなので、装丁から文章まで同じである。
祖母から「トム・ソーヤは面白かったかい?」と聞かれれば「面白かったよ」と言って感想を言う以上の事はなかったし、わざわざ被ってるからいらなかった、なんて事も言えなかった。結局2冊目のトム・ソーヤは数年前の大掃除のあたりまで家にあって、母の知り合いの小さな子供のいる家に、洋服なんかと一緒にプレゼントしたような記憶がある。被ったのがトム・ソーヤでよかった。その点、クッキングパパ62巻ではどうしようもない。
しょうがないから今度行くときに持っていこうとは思うのだが、BOOKOFFが隣駅にあるということや、その隣駅にしばらく用が思いつかないこと、さらにはわざわざ帰りに寄るために本を会社に持っていくのは癪なので、クッキングパパ62巻はしばらく我が家に居座ることになりそうだ。