言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

手袋ってままならない


手袋という奴は実にままならないやつだ。

寒い季節、特に雪なんかが降るような寒さの日は手袋が欲しくなる。指先が冷えて本当に困ってしまうからだ。寒い日冬の日の朝なんかには、素手のままで外を歩いただけで手が強張ってしまったような経験はないだろうか。私は特にそういうことが良くあって、例えば役所みたいに着いたらすぐに何か申請書なりなんなりを書かなければならない時などに大変苦労するわけである。あるいは、雪の降る温泉街を歩いて宿に着いた後、名前やら住所やらを記帳しなければならない打とかそういう時にも苦労をする。温まってこないと指が動かないのだ。寒さに強張って、うまく文字が書けない。まるで利き手ではないほうで文字を書いているような感覚である。指ではなく手首から動かしてやっと文字を書いて、それで出来上がったものなど読めたものではない。が、それでも書くしかないから書くのである。

手袋をしていれば、そうした悩みもそれなりに解決してくれる。手袋があればわりと強張らずに済む。
だがまあ、わりと、であるから何とも言い難いところではある。性能があまりにピンキリすぎるからだ。雪を触っても染み込まないような完全防水の機能の付いているものから、ただ単純に手を覆う毛糸の塊のようなものまである。買う瞬間は温かい店の中にいるから「まあこれでいいだろう」なんて買ってしまいがちだが、いざ使う段階になって後悔したりする。しょぼいものはしょぼいなりに使い方もあるものだが、せいぜい低温やけどせずにカイロを持ちっぱなしでいられる(薄いから熱がちゃんと伝わってくる)とかそういうしょうもない、本来の役割とは関係ないような利点を無理やり見出して使わなければならなかったりするわけだ。そんなに安い代物でもなければなおの事愛着を持って使わざるを得なくなる。感情的な問題だけれど。


また、手袋をしているとスマートフォンは触ることができない。ボタン操作のガラケー時代ならいざ知らず、このスマホ時代にあっては致命傷である。特に外出先で調べ物をしたり地図を見たりする時にわざわざ手袋をはずしていては意味がないというものだ。
そういう時のために、スマホ用手袋というものがある。ただこいつはかなり曲者と言うかピンキリで、安いものを買うとただただ手指の先が薄くなっているだけのものだったりして、手袋のていをなしていないものだったりする。なのでちゃんと実際に試して見て購入するのがよさそうだ。私が持っているものは適当に買ったものなので、指先は普通にしていても何だか冷たくなってくるし、さらにスマートフォンだってほとんど反応しない。どうにもならない代物である。だから次に買う時はちゃんとお金を出して、実際に触ってみて使えるものを買おうと思う。そうでないとひたすら邪魔になる。

電子機器は熱に弱いが厳しすぎる寒さにも強くはない。スマホはわりかし寒さには強い方だと思うけれど、それでも雪に突き刺したりすればあっという間にバッテリーがなくなる。人間の身体と同じで、温めれば回復したりするから不思議なものである。

今年ももうとっくに寒くなって、そろそろ雪の降るような場所に出かけることもあるだろうから
、早く性能のよい手袋を購入したいものである。だが指先以上に懐が寒いので、今あるものでなんとかしのがなければならないような気もしている。
果たして私は、冬のうちに北海道に行きたいなぁ、なんて言っている場合なのだろうか。北海道は北海道でも、稚内に行ってみたいという私の明日はどっちだ。