言葉のリハビリ場

特にテーマはなく、ざっくばらんに書いています

社会的時差ぼけと早寝早起き

眠いとすべての作業効率ががくんと落ちる。どういう理屈かは知らないが、例えば私の場合は脳のリソースの大部分がその眠さに持っていかれてしまう。細かいミスが増え、注意は散漫になり、記憶力もいまいちになり……とぱっと思いつくだけでもこれだけの悪影響。
それくらい睡眠は大事なものなのだ。寝不足はまずい。

何故寝不足になるかと言えば、大抵の理由はその日の「朝や昼の寝すぎ」か「前日の夜更かし」である。早起きしなくちゃならないのに、夜遅くまで起きていてしまう。起きる時間はそんなに早くなくても、昼寝をしたせいでなかなか寝付けない。

たまの早起きというのは、そこまで苦になるものではない。例えば旅行に出かけるとき。あの早起き自体は眠いけれども結構なんとかなってしまうものだし、どうせ行程で疲れるからか途中でうとうとしたりしても、夜はそれなりの時間に寝つけたりする。だいたい何週間も続くわけではないから、多少の無理は効くものだ。
ところがこれが生活習慣そのものの話になると別である。例えば平日は毎朝5時半に起きなくてはならないという場合。この場合、6時間以上寝ようとすれば自然と23時くらいには就寝する必要が出てくるわけだ。これがまたいきなり思い立って早く寝ようなんて出来ないから困っているのだ。

早く寝るのはどうにも難しい。思い立って今日は早く寝よう! と思って布団に入って寝られればいいのだが、それが出来るときと出来ない時がある。
寝ようと思うほど寝られない。悪い循環だ。そうこうしているうちに、なんだかまたトイレに行きたくなってきたり、花粉症の薬をのみ忘れたような気がするな、とかなんとかグダグダ考えているうちに全く眠れなくなっている。いろいろ考えているのはよくないらしい。どうも無心になる事は入眠への近道らしく、逆にいろいろ考えたりしているのはよくないらしい。それはまあ、自分でもよくわかっているんだけれど、いや、だからこそなかなか眠れなくて今度は焦ってくるわけである。明日が辛いぞ、朝起きれないぞ、と。一日眠いと効率も悪いし、だいたい月曜に眠そうにしているなんて、別にどこに出かけたわけでもないのに「毎週毎週月曜から眠そうだけど、そんなに遊んでばかりじゃいかんよ」なんて嫌みの一つでも飛んで来てみろ、最悪、あまりに最悪である(まあそういう上司は今の職場にはいないが)。
月曜日と言うのは、電車も遅れるし、車であれば渋滞もなんだかひどいし、以前の私のように「月曜日だけ出社してあとは出張」だとか「月曜以外は出先に直行」なんて人も結構いるのだろう、月曜だけ混雑が激しいためにいつもよりもなんだか遅くなってしまいがちである。だから下手をすれば月曜日こそ、他の曜日よりも早く出かけなければならないわけだったりするのだ。

そこで私は考えた。月曜日こそ早く起きなくてはならないのなら、日曜に寝不足になっていればいいのではないか、と。浅知恵である。土曜の朝はどうせ起きられない。起きる用事がなければ、自然といつも6時に起きていようが何だろうが、土曜は10時とかにだって平気になる。そして夜も遅い。早寝の理由もないから。そして日曜日に寝坊せず早めに起きるのだ。そうすれば、夜になればすぐに眠りにつけるだろう。そういう算段だ。

だがやってみて思ったのは、日曜日の日中の眠さだ。とにかく眠い。最初に話した通り、値むさはやる気さえも奪っていく。だましだまし午前中なんかは精力的に活動する真似なんかをしてみても、昼食後はもうだめだ。とにかく眠くて、気づけば昼寝をしてしまったりする。そうするともうだめだ。私の昼寝はとにかく長い。そしてとにかく起きない。平気で2時間3時間と寝てしまう。15分とかでアラームを設定して寝れば別なのだろうが、寝落ちレベルの昼寝ではアラームなどかかるはずもなくそのまま気付けば目覚める頃には日が暮れている、と。

せっかくの日曜が何にもならないどころか、結果的に月曜日も台無しになっているので意味がない。馬鹿みたいな話だけれど、当時は大まじめにやっていた。
また困ったことに月曜しか出社しない出張生活だったので、平日分の雑務やらなんやらをすべて週末にこなしていた。なので、土日を棒に振ると本当にそういう最低限しかできないので、本当に眠いまま日曜を過ごす実験と言うのは馬鹿な実験であったのである。

結局犠牲になるなら1日でいいということで月曜日にしわ寄せがいくようになり、また雑務も終わらないのでどうせ日曜日は棒に振れないということで、この話はなかったことになった。
どんどんおかしくなったのはたぶんこのせいでもあったと思う。睡眠不足は人を悪い意味で変えるものだ。判断力や思考力がおかしくなる。身体が持つわけがない。

そう言う意味では、今は場所にもよるが9時か9時半出社で良い環境にいるので、大変助かっている。朝過剰に早く起きる必要がないのが一番ありがたい。そしてどういうわけか、今のところ多少の早寝も出来ている。良い循環だ。睡眠を削るのがいかによくないか良くわかる。短い睡眠で生活するのは、少なくとも私には向いていないのだ。私はナポレオンではないし、ナポレオンにはなれない。良く寝て良く食べてとそっちの方が良い。それがどちらも損なわれていた以前の環境でいろんな意味で壊れかけたので、そう言う意味では環境が変わって良かったとしみじみ思うこの頃である。

最近「社会的時差ぼけ」という言葉を聞いて、いろいろ思い出しながら書いたわけであった。