言葉のリハビリ場

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夜中に食べる梅干しおにぎりはなぜ美味いのか

 

前提として、これはコンビニのおにぎりの話である。昨今おにぎりといえば梅や昆布、鮭、たらこといった定番中の定番だけでなく、ツナマヨや炊き込みご飯も定番と言って遜色ないラインナップとしてあげられる。さらには筋子だったり、卵かけご飯風だったり、枚挙にいとまがないほどだ。
それくらいに充実したラインナップの中で、私は夜中であるとなぜか梅干しをチョイスしてしまう。これはなぜだろう。
そもそも梅干しのおにぎりは嫌いではない。むしろ好きだ。でもそれは「安定して美味しい」くらいの「好き」であって、梅干し至上主義というわけでは決してない。梅干しと同じくらい昆布が好きだし、なんならネギ味噌だとか玉子焼きだとかそういう変わり種だって見つけたらすぐに買ってしまう。この間なんて品薄だなんだとニュースになっていた高菜のおにぎりを見つけるやいなや手に取ってしまったくらいだから、おにぎりに対してはある意味で「ミーハー」ですらある。
では何故か?
一つに考えられるのは、低カロリーのように見えることだろうか。夜中におにぎりを食べる、つまり寝る前であり、あまり重いものは食べたくないという心理が働く。揚げ物や油っぽい可能性のあるものは避けたく思った先に梅干しが選ばれる、ということだろう。もっともカロリーなどを持ち出して仕舞えばその大部分は白米に依存しさらにはコンビニおにぎりにはいくらかの油分が含まれているわけだからあくまで「気持ちの問題」ではある。その中でも梅干しを選ぶのは、軽くて「さっぱりしている」から他ならないだろう。
さらに考えられるのは夜中であるということで、本格的に食事をしようと思ってはいないということだ。おにぎりは買っても一つ。その一つで万が一ハズレというかあまり好みではない味を引き当ててしまったらもう、モチベーションもなにもあったものではない。故に安定して美味しいことがわかっている梅干しなのだ。もっと言えば、おにぎりと何か一緒にあえて買うとすれば私は間違いなくインスタントの味噌汁を選ぶので、どうしても白米部分の多くなりがちな梅干しおにぎりでも十分問題ないのだ。
普段意識して買うことはあまりないが、夜中においてだけは圧倒的主役に躍り出る梅干しおにぎり。いいバランス感覚じゃないか、と、どこか上から目線で私は梅干しおにぎりをそう評すのだった。
こんなことを書いていると明日は梅干しおにぎりを昼から買って来るんだろうな、と思ってしまうが、おそらく「新発売」の文字でも目に入った瞬間にそんなことは忘れてしまうだろう。
そうして意識になくなった頃、夜中にふらりと立ち寄ったコンビニで無意識に手に取るのが梅干しおにぎりなのだ。